いじめ/いじめられる、カミングアウトしようよ、

 Freezing Point さんのエントリーから知ったのですが、深夜ネット放送された「オールニートニッポン:いじめ自殺を食い止めろ!」を長時間聴きました。
 ★雨宮処凛 (作家) ★石井政之 (ジャーナリスト/NPO法人ユニークフェイス代表理事)★大沢秀明 (「いじめ被害者の会」代表/電話出演)★ 武田さち子 (NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事) ★寺脇研文部科学省)★ 平野信矢・君江夫妻 (津久井町立中学校いじめ自死裁判原告)★藤井誠二 (ノンフィクションライター) さん達がコメンテイターで、
 藤井さんがコーディネーターって言う役割でしたが、とても濃密なやりとりがあって、寺脇さんもある程度自由な身になったのか、本音を喋ってくれましたね、石井さんの戦闘的なニヒリズムもやりとりをラディカルな方向性に持っていったし、訴訟としてイジメ問題に関わった保護者の方達の体験談とか、武田さんの学校での活動、雨宮さんのいじめ、いじめられる経験はそれぞれみんなにあるはずだ、そのことに関するカミングアウトを当たり前にすることだけでも随分事態を好転させることなどなど、傾聴に値する長時間のトークでした。
 こういうネット放送を聴くと、マスメディアのコメンテイター達の薄いトークにうんざりしますね、
 僕もカミングアウトしておこう。

第一、いじめをやっている連中も、いじめを承知でやっているかどうか、勿論、承知でやっている連中もいるし、結果として後で「あれはイジメだったんだ」と反省もあるだろうし、いじめも、いじめられた体験も両方経験がある人も多いだろうけれど、僕だって小学生の頃、いじめられた経験が日常的にあった。でも、刃向かうから喧嘩になるわけで、やられる×やりかえすの繰り返しだったが、一番、子ども心にも腹立たしい思いをしたのは、回りを取り囲んで見て見ぬ振りをするヤツラだった。そんな状況を見て、ある日、担任の女の先生が、孤立しがちな僕に対して教室で子供たちに対して涙を流しながら僕のために訴えてくれたことがあった。それに僕は救われました。子供たちにも先生が全身で訴えている内容の大事さが何となくわかったのです。
 中学校の頃は、今度は僕自身ではなく、常に暴力沙汰を起こす番長生徒が同じクラスになったのですが、他の教師がもてあまして当たり障りのない対応をしていたのに、担任の教師は(この教師を何故か番長はリスペクトしていたから、このクラスに入れられたと思われました。)、不登校を繰り返す彼を根気よく、熱く接してなんとか、クラスの仲間の一員にしようかと動いていた。その熱中ぶりはうざったいとは思うものの、頭がさがるわけですよ、ちょうど、その当時、僕自身がクラス委員のようなものをやらされていたから、よく叱責された。
 ある日、教室でその先生から辞表を叩きつけられたことがあった。「あいつをおまえらが受け入れなければ、わしはやめる!」というのです。それで、クラスの有志達が不登校を繰り返していた彼を呼びに家まで行ったことがありました。彼は僕らのようなガキと違ってもう大人でしたね、だから別に子供の遊び場のような学校に行く必要はなかったのですが、(彼の手下達が学年を超えて沢山いました。)中学校内での存在感は担任の教師を除いては教師連中より圧倒的なものがありました。彼自身が手を下さなくとも命令でそんなサラリーマン教師に暴力を時にはふるったのです。
 そんな彼に一度歯向かったら、パンチ一発で倒されてしまった。でも、手下どもを制して親分自らが鉄槌を加えたのだから、少なくとも僕は評価されたのか、それから彼とは仲良くなりましたね。校庭で手下の一人が短刀を持っていたので「玩具じゃぁないか」と冷やかしたら短刀を振り回されてバケツで応接?したことがあったけれど、警察沙汰にはならなかったですね、今ではすぐに警察を呼ぶでしょう。校庭も地域に開放されて、放課後、港の沖仲仕のあんちゃんたちとよく草野球をしたものです。中学校の校庭は港が一望出来る山腹にあって海岸通りから七曲の坂道を登って学校に行くわけです。校庭の斜面に座って、世界一と言われた巨大タンカーとか、戦艦大和」を生んだドックを眺めて飽きもせずぼや〜と海の潮風にあったものです。校庭の後ろは山で、そちらに登ると水晶を見つけることが出来ました。まさに手近に山あり川あり海があったのです。そして、猥褻な街でもあった。
 教育も盛んな街で、僕は家が商売をやっている関係上、邪魔なので塾にやらされていましたが、そろばん塾、書道塾、学習塾、柔道の道場と色々ありましたね、どれも中途半端に終わって、僕は計算もダメだし、悪筆だし、勉強も頭打ち、柔道も高校に進学したらやめてしまった。
 学習塾は二箇所も通わされましたが、一箇所は先生が本屋のオヤジ、もう一箇所は高校の英語の先生が内職で塾をやっていたのです。あの当時、お目こぼしで公立高校の先生でもそんなアルバイトが認められていたのでしょうか、家庭教師ではなく、ちゃんと看板を掲げた塾だったんです。
 みのもんたのいじめ番組で、教師からのいじめにも言及していましたが、教育制度が疲弊している実態の情報公開がまずなされるべきでしょうね、教育基本法の問題もまず現場の教師が辞表を胸に覚悟を持って動かなければ我々にまで飛び火する運動にはなりにくい。教職が既得権益になっている側面、そのようは権益がダメージを受けてもいいとの覚悟の上でまず情報公開がなされるべきでしょう。教育制度云々以前に本音が表に出る状況作りがまず先決だと思う。教育だけでなく、マスメディア、色々な場で隠蔽体質がありますが、そこを掘り崩すことが大事なんだろうなぁ…、

 このことは過去のエントリーでも小出しに書いたことがありますね、お耳を汚したら、ゴメン!しかし、ネットラジオはここまで進化しているのですね、最近は本を読むよりブロードバンドでトークを聴くのが多くなりました。昨日は茂木健一郎クオリア日記からMP3で録音されているのを探しながらながらで聴いていました。茂木さんって、喋り方が本当に面白い、今日は京大でコーディネーターをやるみたいですが、内容が理解出来なくても、僕の耳には噺家の芸として聞こえるのです。「エロス」(クオリア)と「ユーモア」だなぁ…。
京都大学−イベント情報/学会・シンポジウム 2006年11月4日 湯川秀樹・朝永振一郎生誕100年記念シンポジウム「知」に挑む - 荒野をひらく力