愛は平和/欲望は戦争って、

犬童一心監督の『メゾン・ド・ヒミコ』を梅田ガーデンシネマで観ました。『ジョゼ虎〜』の監督なので期待して観たのですが、もうひとつノレませんでした。結構中だるみして退屈なところがありました。勿論、この映画がゲイを描いたから退屈だったというのではなくて、むしろ、退屈さがこの映画の主調音でもある。と見終わって時間経過とともに思い始めています。この老人ゲイハウスは「愛」が充満している。外の世界は「欲望」が充満している。と二分法で考察すると、戦争と平和みたいになってしまうが、もしこの世に平和の世界を作ろうと思えば、「メゾン・ド・ヒミコ」のようなコミュニティでしかないだろうと、ヘンなことを考えました。そんな「愛」に耐えられないなら、いつまでたっても戦争はなくならないだろうと、思ってしまいました。「欲望」ってやっかいですね。音楽はよかったです。
メゾン・ド・ヒミコ The Original Soundtrack of “La Maison de Himiko”『メゾン・ド・ヒミコ』オフィシャル・ブック