未体験の美味しさ・面白さ

 ブックオフで買っていた小林カツ代の『実践 料理のへそ!』の冒頭。

 一人で食べる贅沢、というのがあります。
 すわ、炊きあがった! という電器釜の蓋を開ける。一気に湯気が上がる。すかさず、その炊き上がったご飯の表面をしゃもじでビューッと取る。削ぐように。ちょうど、子供の描く「ワァー」と笑っている口に似た形に取れますよ。これを茶碗によそい、塩を振って食べる。他にな〜んもいらないくらいに美味しい。あとは、底からほぐしておく。

 丁度、御飯を炊いたから、実践したら、びっくりしました。口の中にふぁ〜と柔らかいものが拡がり、確かにこれが米の味なんだとナットクした未体験の美味しさでした。瞬間芸ですね。食卓に持っていってゆっくりと時間を置くとダメです。だから台所で料理を作る人が盗み食いの早業で食さないとこの美味に出会うことは出来ない。実践してみたら如何ですか、勿論、電器炊飯器でなくてもいい、百円コーナーで売っている土鍋でもOKだと思う。塩はいい塩をつかったらいいかもしれませんね。
 保坂和志さんの保板でYOUTUBEの『茶目子の一日』が紹介されていました。これをクリックしたら、これも又、未体験の面白さでした。