栗田隆子さん

kuriyamakouji2009-05-04

フリーターズフリー vol.2 (2)
今日の毎日新聞の「聞きたい」で雑誌『フリターズフリー』のLLP(有限責任事業組合)の組合員である栗田隆子さんが、畑津江編集委員の取材を受けている。彼女はフリーターズフリーの2号の編集担当であり、「女性と貧困ネットワーク」の呼びかけ人でもあります。
彼女が一番、言いたいことは「男性なら社会問題」として顕在化されるのに、女性の場合は見えないものとされている。ということでしょう。

 近年、不安定就労と低賃金が男性の身に降りかかっていたから社会問題になりましたが、それらは女性の労働においては昔から存在しました。社会構造における女性労働問題の解決なしに、フリーター問題は解決しません。
 国はフリーターの年齢層を15〜34歳としますが、男性は既婚未婚を問わずそこに入るのに、女性は未婚のみ。女性は結婚すると「パート」になり、若年労働問題の対象からはずされる。結婚すれば何とかなる、とされるわけです。一方で、キャリアウーマンとはほど遠い形で非正規で地味に働く独身女性の数も多く、そのまま親の介護の入る人もいる。なのに彼女らの困難は見えなくされています。

LLPのフリターズフリーが第3号、4号と発行し続け「働く」ことをめぐる雑誌メディアとして大きくなってもらいたいと思います。
参照:♪オルタ│2008年7・8月号
栗田隆子「エコロジカル・フェミニズム再考─「オルタナティブ」を実践するために」
栗田隆子『考現学・覚書「言葉で言葉がひらかれる」』
栗田隆子『セクシュアリティ・ジェンダーについての語り口の模索』
栗田隆子「シモーヌ・ヴェイユ『根を持つこと』を読みなおす 」