POSSE/人口の波

POSSE vol.8 マジでベーシックインカム!?POSSE vol.7 地方から「新しい公共」を!デフレの正体  経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)実測!ニッポンの地域力

エル・ライブラリーで『POSSE』を受け入れたとのこと。若者たちの労働について考える時、「団塊の世代」の予測される行動について合わせて考える必要があると思う。
マル激トーク・オン・ディマンド 第497回(2010年10月23日)データで見る日本経済の本当の病状/ゲスト:藻谷浩介氏(日本政策投資銀行参事役)事実認識は大事だと思う。

予断を持たずにデータを見ることが重要と説く藻谷氏が指摘する日本の大問題が、まさにこれから激動が始まる「人口の波」だ。1945〜50年の5年間に、約1100万人の日本人が生まれた。いわゆる「団塊の世代」だ。日本経済の転機は、ほぼ例外なくこの世代の人々の行動によって引き起こされてきたことが、データから見て取れる。この世代が就労年齢に達し労働人口が一気に増えたことで高度経済成長が起き、この世代が家を持つ年齢に達した頃に住宅バブルが起きる。
 そして、昨今の日本の経済停滞も、この人口の波の移動によって引き起こされていると藻谷氏は説く。02年〜06年の戦後最長の好景気で日本は輸出を大幅に増やし、それによって高齢富裕層の個人所得は増加した。しかし、老後の不安を抱える高齢者は、積極的な消費は行わない。そのため輸出は増加するが、内需が一向に拡大しない。それが、大半の日本人が景気拡大の恩恵に浴することができない理由だったと藻谷氏は言う。
 消費が落ち込んでいるにもかかわらず過剰な生産が続くと、在庫が増え価格競争が激しくなる。その結果、商品やサービスの価格は下がる。そう考えると、今起きているのはデフレではなく「ミクロ経済学上の値崩れ」ではないか、これが、藻谷氏の主張する『デフレの正体』だ。
 景気の循環をも飲み込む「人口の波」は、今後も深刻な問題を引き起こし続ける。一番の問題は、今まさに団塊の世代が就労年齢を過ぎ、労働人口が急激に減ること。そして、それが近い将来、一斉に要介護年齢に達することだ。団塊世代の大半が要介護年齢に達する頃に、今度は団塊ジュニア世代が引退の年齢を迎え始める。その2つの大きな山を、それより遙かに少ない労働人口が支えていかなければならない。これが今日の日本経済が抱える最大の課題だと、藻谷氏は言う。
 そうした試練を乗り越えるための秘策として藻谷氏は、高齢者から若者への所得移転、女性の就労や経営参加の推進、外国人観光客や短期定住者の招来の3つをあげるが、果たして日本はそれを実現できるのだろうか。

高齢者から若者への所得移転、女性の就労や経営参加の推進、外国人観光客や短期定住者の招来
この三点セットはその通りだと思うが、実現させるためにはやはり政治の力でしょう。結局、若者達が政治に高い関心を持つしかない。当事者でない僕はそれしか言えない。