医療と介護の連携

リハビリの夜 (シリーズ ケアをひらく)

リハビリの夜 (シリーズ ケアをひらく)

前々回のブログ記事で「うちゅうじんの集い」を紹介しましたが
そこで大野更紗さんが今回の介護改訂のテキストを読み切る大変さに言及していたが
ネットで大阪府「医療と介護の連携」(平成22年度)というテキストpdfがありました。99頁なのでこれも大変。
臨床医療と介護の連携で在宅医療を核とした地域での「チーム医療」の方向性は大賛成です。
昨日から血尿が出ていない。まだ楽観は許さないが、
昨日のホルモン注射の効果かなぁ、といいように解釈している。
ホルモン注射は「ホルモン依存の癌細胞」に攻撃を仕掛けるわけで癌細胞君との戦いに何とか昨夜は勝利を収めたみたい。
ただ、「ホルモンに依存しない癌細胞」達も控えており、彼らが進軍するとゾラデックス注射だけでは対処できない。
そこで16日に抗がん剤点滴で天敵「ホルモン非依存癌」達と長い総力戦が始まるわけです。
去年の3・11以前に一回目の闘い(一年10回ワンコース)をやっていままで休戦だったのです。
二回目の戦いの火ぶたが切られるわけです。段々と源平の戦いになってきた。

しかし、癌治療って長い闘いです。医療と介護の連携とは「緩和医療」が前景化するシステムでもあるわけです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000105vx-att/2r985200000106eg.pdf
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000105vx-att/2r98520000010l2k.pdf
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011ga6-att/2r98520000011gk1.pdf
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000127vk-att/2r9852000001283e.pdf
http://www.geocities.jp/ittokutomano/palliative1.htmlから引用させてもらいます。

苫野 宗教の崇高な話から突然世俗的な話に転ずるように聞こえてしまうかもしれませんが(笑)、重要なキーワードとして、私は他者からの「承認」を挙げることができるのではないかと思います。これは18〜19世紀の哲学者ヘーゲル以来、哲学では人間の生きる意味として特に重視されるようになっているキーワードです。
 「承認」と言っても、ただ存在だけは認めるという承認から、激しく称賛するという承認まで幅がありますが、ここでは、何らかの形で、私の存在がほかの誰かから「大切だ」と思われること、というくらいに考えればいいかと思います。まさに、先ほど新城先生が言われた人間同士の豊かなつきあいのことと言ってもいいですね。
 私たちは、そのような承認関係を得ることなしには、中々人生の意味を実感しにくいのではないか。逆に言えば、他者から何らかの形で「大切だ」と思われた時にこそ、私たちは、「ああ生きていてよかったな、生きてきてよかったな」と思える、その条件が格段に高まると言えるでしょう。
 他者からの承認なんて必要ない、と言う人もいるでしょうが、神や宗教といった絶対的なものの観念が希薄になった現代人にとっては、やはり誰かに「承認」されているという実感こそが、生きている意味を感じられる大きな条件だろうと思います。
 そこで終末期について考えてみますと、死を間近に控えた人にとっては、今生きていること、また今まで生きてきたことが、何らかの形で他者の中に刻み込まれる、そのような形の承認が、生きる意味を取り戻す大きな契機になりうるのではないかと思います
 それは子供の存在かも知れないし、遺志を引き継いでくれる人の存在かも知れない。黒澤明の映画『生きる』の主人公が、漫然としたお役所仕事を続けてきた人生の最期に、住民の願いだった公園を作って満ちた気持ちで息を引き取ったように、たとえ名前が残ることではなくても、人に喜んでもらえる仕事であるかも知れません
 もちろん、そこまで目に見えるものばかりでなくてもいい。必要なのは、生きてきた軌跡をただただ熱心に聞いてくれる、家族や友人や看護者の存在であるかも知れません。
 人生の最期に、死の恐怖を克服しうるほどに生きてきた意味を感じられる最大の条件。それは哲学的にいえば、生きてきた軌跡が他者に少しでも刻み込まれたことを、実感できることではないかと思います。もちろんこうした承認だけが生きる気力を支えるものというわけではないですが、やはり重要な条件と言えるのではないかと思います

新城 生きる力とは生きる意味。そして生きる意味とは他者からの承認という考え方もあるのですね。こうなりますと、患者さんにとって生きてきた軌跡を語るに足りる、親愛なる他者として僕らは存在することも大切ですね。

エビデンスで解決!緩和医療ケースファイル

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http://www.geocities.jp/ittokutomano/palliativecare.html
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救いとは何か (筑摩選書)

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