ケミストリー/選択

思想のケミストリー選択の科学
抗がん剤のためか、肉眼的血尿がひどくなる。
下半身は紅色に染まっているが、熱は平熱だし、食欲もある。
視覚的な心理ダメージの負荷だけで、気にしても仕方がない。
もっぱら布団の中で本を読むことにする。
長時間椅子に座ると圧力がかかってトマトジュースを絞り取るような状況になる。
ただ、前よりは尿道管そのものは広がっているから血尿であれ、尿の出は良い。
迸る感覚でその点に関しては爽快感がある。
(1)白いままでちょろちょろ。
(2)赤いけれどダダー!とほとばしる
さて、どちらが良いのか、「関係の絶対性」
勿論(3)白いままで迸るが最高なのですが、その梯子が現在外されている。(泣)

奥本大三郎の「博物学の巨人 アンリ・ファーブル」を読み終わったので棚にあった大澤真幸の『思想のケミストリー』を読み始める。

実際には、日本の近代史において、思想の中心的な担い手は、哲学者や、その他のアカデミシャンよりも、文学者や文芸批評家だった。すなわち、日本の近代にあっては、特定の分野の専門知の範囲を越えて、一般の公衆に思想を供給したり、彼らの知を刺激してきたのは、主に、文学者や文芸批評家だったのではないか。(p6)

ここで取り上げられた思想家作家たちとの「思想の化学反応」がスリリングなのです。
吉本隆明柄谷行人廣松渉竹内好折口信夫夏目漱石石川啄木宮澤賢治三島由紀夫埴谷雄高村上春樹
僕の身体とホルモン、抗がん剤との化学反応はスリリングであるけれど、先が読めない、
毎週土曜日の夕方はNHK教育の「白熱教室」を食事をしながら視聴しているが
今回のシーナ・アイエンガー教授連続講演テーマは「選択について」。
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/columbia.html
近所に住む人で乳がんにかかって僕と同じような経過をたどったのですが、
再発の今は抗がん剤だけではなく色んなサプリメントを服用している。
僕にも薦めるのですが、選択肢の中にサプリメントをエントリーしたら大変です。
白熱教室の中で教授が投資を例に出して、三つの選択肢を出して一番よく当たったのはダーツで行った選択だった事例を紹介したが、
大澤さんはよく「くじ引き」と言うが結構、この選択肢は説得力があるんだよねぇ。
認知科学としての直観について。僕の治療選択もそんな傾向がある。