山桜

時雨みち (新潮文庫)

時雨みち (新潮文庫)

諸田玲子の「氷葬」を読んで病院の図書室にあった藤沢周平の「時雨みち」収載の映画にもなった「山桜」を読む。
長編と短編との違いもあるけれど、諸田玲子の冗長さが気になった。と言うより、藤沢周平の刈り込んだ俳句的叙情に感応していつか見た山桜の匂いが芯のうちから香った。
藤沢周平の世界は時代小説の範疇を超えている。