ネットラジオを聴きながら♪

マリ&フィフィの虐殺ソングブック (河出文庫―文芸コレクション)
 journalism.jpの第三回目のネット・ラジオを聞きました。・赤木智弘・粥川準二・武田徹さんたちの時事放談で、
 「赤ちゃんポスト」、「フリーター数減少報道」、「ラジオというメディア」などです。浮かび上がった問題点は「人間の部品化」が加速度を増した時代背景があるということで、「経験が役に立たない社会」が一方で進行しつつ、他方で「経験」が大事になってくる「もの作り」が推奨される。
 その二重基準は「格差社会の問題」ともどこかで繋がってると思う。安価で取り替え可能な労働力が必要であり、逆に取り替え可能でない、経験が積み重ねることによって発揮できる労働力が要請される。
 そう言えば、テレビで放映されていたある町工場の職人技術はスプリングを製作しているところだんですが、工場ラインで出来うるものなのに、あえて手作りに拘る。
 そういう経営方針だったので、なかなか売り上げが上がらなかった。それで、HP上でその職人技術を公開した。わざと、企業秘密の技術にアクセス出来るようにしたわけです。凄いカケだったと思う。
 大事な技術を情報公開するのですから、でも、それによって、大学の研究室のようなところから、問い合わせが沢山来て、売り上げが飛躍的にアップした。
 でも、それによって、同業他社がマネ出来ないわけです。技術公開しても、「体験」がない。「理屈」は盗めても「体験」は盗めないわけですよ。そのことを思い出しましたね。
 そこには、労働の、人間の尊厳もある。だけど、百円ショップで販売するような商品の需要もあるわけです。安い労働力で生産する。そのような二重基準がある。 フリーターが正社員になったからといって、問題がより改善されたとはならないわけですよ。取り替え可能な部品なら、正社員であれ、フリーターであれ、流動性の荒波に晒される。結局、同じことなのです。
 そのような事実を見据えて、それでも何とか生きて行く方策を模索すると言ったものでしょう。簡単に結論なんか出ない。このネットラジオというメディアで、継続発信するためのコアになるものが、何とか見えたということで、これから期待します。♪
 更新されたかぜたびさんの変わるべき「体制」とは何か!?は、安定労働者という神話について考察すべきヒントがありますね。
 しかし、作家Nさんの労働としての小説という高橋源一郎の「小説論」ともどこかで、繋がっている。
 一次産業も「体験」の積み重ねですよ、やっぱし、そのあたりに腰を据えて、考えなくてはいけないんでしょうね。
 参照:なぜ「豊か」にならないのか!? - 風の旅人 編集便り 〜放浪のすすめ〜
そうそう、労働と言えば、秋嶋さんが、こんな企画を策動している。
手帳をつくりたいのですが… : 新・秋嶋書店員日記
 追伸:赤ちゃんポストの記事は粥川さんがブログアップしています。
 http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=91038&log=20070318くるりの♪ワンダーフォーゲル