2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

万引き事後強盗

もう三十年以上前の話です。理工書担当のH君が出口のところで突き飛ばされた。彼は小児麻痺に罹った人で足元も多少不自由で小学生高学年ぐらいの背しかないが、明るい好青年でお客様からも愛されていた。ぼくは思わず身体が反応して走り出した。万引きだ!…

聖娼伝説

ヨコハマの本屋には様々なお客様がいらっしゃったが、何十年経ってもいまだに未解決の不思議モードで時々思い出すのは港のメリー(ヨコハマメリー)さんです。六十年代後半のヨコハマはまだ、戦後の臭みが残っていた。ギリシャ船員達、立ちん坊、有象無象が…

森岡正博は感じる男、間違わないで

やっと、『感じない男』を読了しました。読み始めた頃は余りの説得力のない仮説に腹立ちとイライラがつのり、森岡さん、大丈夫と心配になりました。だって、23頁でもうこんなトンデモ本的な語り口をしている。 もうひとつ言えるのは、パンツが見えそうだけ…

保坂和志『明け方の猫』が中公文庫として新刊発売されました。公式HPの掲示板での作者自身のメッセージによると、文庫化にあたり“あとがき”を気合をいれて書いたとのことです。 ★本日のアクセス数(214)

ブックカバー

2/21付けの同じ毎日新聞の余禄で書店のブックカバーについて書いている。それで、ぼくも色々と思い出すことがありますので、ちょいと、書いてみます。本屋さん手製のブックカバーは読書人にとって楽しいものですが、結構、書店主にとっても遊び心で楽し…

光クラブ

このところ少し重い話題になったら、アクセス数が1/3に大幅減になりましたね、その変動幅はニッポン放送株どころでないが、ライブドアの堀江さんは連日ネクタイ、背広なしで連日テレビ出演して話題を提供していますが、毎日新聞の発信箱(2/21)で敗…

死体とフィギュア

下のエントリーで人形愛好家の古鳥護さんが自サイトの<http://www.geocities.jp/kotoba_mamoru/index.htm>をコメント欄で紹介して下さいましたが、厖大なテキストがデータ保存されて、まずその量に圧倒されました。とてもぼくには全文ロムするエネルギーは…

死体には秩序があります。フィギュアには?

前日のおしょうさんのコメント欄で書かれたことをこちらにアップします。 葉っぱ64さんはそこに“廃墟”を見られたようですが、それは「下(上)へ抜け出たところ」を見てしまうからで、抜け出ることが目的なのではなくて「偶然」を豊かなままにつなぎとめる…

旧ブログ転載](2004/5/6)

この映画で、チャプリンが演じているのは浮浪者である。盲目の花屋の娘が、ふとした偶然から、この浮浪者を大金持ちの男と勘違いしてしまう。浮浪者は、この少女の誤った同一視をそのまま引き受け、何とか本物の金持ちから手術に必要な金をせしめて、少女に…

旧ブログより転載(2004/5/6)

『文明の内なる衝突』は、男と女の物語、良質な「恋愛小説」を読了した不思議な感覚があります。 “ジジェク”(『汝の症候を楽しめ』)の問い、「浮浪者(街の灯のチャップリン)は、健康を回復した少女をなお愛することができるか?」と問う。大澤さんの問題…

♪戦慄/感じる/匿名性

前日のエントリーを親記事にしてコメントが長く、深くなりました。とても重要なやりとりで、それこそ、螺旋階段を登って、ふと、大木になる果実が手を伸ばせばもぎ取ることが可能な接近が、ここにあると、ヘンな予感がしますので、コメントの後半部分を親記…

脱中心化、脱主体化

2005年朝日ベストテン映画祭

2/21(月)【誰も知らない】是枝裕和監督 ?11:00?18:30(授賞式・上映) 2/22(火)【ミスティック・リバー】クリント・イーストウッド監督 ?10:30?13:00?16:00?19:00 2/23(水)【ジョゼと虎と魚たち】犬童一心監督…

後藤和智/フィギュア萌え族?

ぼくのブログを時々訪問して下さる後藤和智氏が「俗流若者論ケースファイル」シリーズをアップしました。第一回はジャーナリスト大谷昭宏氏が取り上げられています。中々気合のこもった力作です。⇒http://kgotooffice.cocolog-nifty.com/kgotolabo/2005/02/p…

いのちを感じる心

与えることの出来るもの、出来ないもの/旧ブログ転載

おおきなリンゴの木は少年に与え続けた。青年になればなるで、老人になればなるで、「欲しいものは」いくらでも…。ー『おおきな木』(篠崎書林)よりー 「少年・青年・老人」の欲しいものは形になって思い浮かべることが出来る他愛ないものでした。お金で買…

ブログ紹介http://d.hatena.ne.jp/eirene/20050222

最近、自分のブログにカキコするよりブロガーの絶対数が増えためか、こまめにサーフィンすれば質の高いブログを読むことが出来るんだと、このところ気づくようになりました。 でも、自分で探すとなると大変ですが、これはという人をアンテナにすれば、少しは…

逃げ馬、当て馬

古典/灯台へ

ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』を筑摩世界文学体系57巻をブックオフで105円で購入して大澤實訳で読了しました。中村びわさんがbk1に岩波文庫で新刊発売された別訳者のレビュー“ここ”をアップしていますが、中村さんの言うとおり翻訳は違っても美…

新刊情報

武田徹著『隔離という病い』(中公文庫)が文庫になりました。データ⇒♪http://homepage3.nifty.com/ttakeda/kakuri.htm

物語としての道理(大所高所)原田達“自己否定的改革”

◆大阪市役所問題に関してTohruさんがブログ“http://blog.livedoor.jp/andrew1003/archives/14589345.html”で示唆に富む発言をなさっている。一人一人が道理の眼を安易に放擲してすべて組織に判断を任せ、自らを思考停止にして意味性のない穴ぼこに入り…

堀江さん、意味を問う感じる男でいたいです

◆寝屋川小学校・教職員殺傷事件で、内田樹さんは連日エントリーアップしていますが、新聞・テレビの解説では気づかせてくれないコメントを発信しているので屋上屋を架すカキコかもしれませんが、内田さんの文脈でぼくも書きたくなりました。それはせめてかよ…

堀江貴文旧ブログより転載(2004/7/1)

◆さっき、テレビを観ていたら、プロ野球球団近鉄の買収に乗り出したライブ・ドア特集をやっていた。どうやら、サブをやっている1972年生まれの、人気の女性キャスターは東大の文学部時代に同じゼミ生だったみたい。ライブドアの社長堀江貴文は在学中に起…

立川流梅林鶯噺

◆夕方から雨が降り始めましたが、朝、目覚め頃は暖かく晴れていたので、久しぶりに京橋、天満橋、大阪城公園を歩きました。Pさんの図書館にリュックサックに単行本10冊ほどリサイクル用にと持って行ったのですが、結構、重い。谷町筋を登って大阪府庁の前…

アーカイブ酔い(2004年4月6日より転載)

◆bk1をノックしたら、『ライトノベル特集』をやっており、ぼくのレビューが紹介されていた。この『新現実』の創刊号は大塚英志と東浩紀の共同作業だったのに、今や二人は別れ、大塚英志単独で、三号まで発刊されている。二人の共同作業から何が生まれるか…

ポルノブレイク

◆前日のエントリーは沢山の示唆に富む長文のコメントがあり、感謝感激、色々と思わぬ気付きもありました。それで、折角のコメントの流れなので、前日のテーマにもかぶさるものを書いて、こちらに遠慮なくコメントしてもらいたいと思います(勿論、前日のテー…