2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

大村彦次郎/野坂昭如/伊藤整

野坂昭如に『文壇』、伊藤整に『日本文壇史』という大作があるが、大村彦次郎の戦後文壇三部作、『文壇うたかた物語』、『文壇栄華物語』、『文壇挽歌物語』は日本文学史を人事で読み取ろうと、そういう噂話の好きな人にはオススメです。

『古本・資本・気になる本』を読んだのですが、雑誌、PR誌、新聞、カタログ、文庫解説などに初出されたもので、1】の「貸本屋の女主人」の章のコラム、エッセイは面白かったが、段々、読み進むにつれて同じことが又、書かれていると、そんな編集上の未整…

小説をめぐって

保坂和志さんは、現在連載中の『小説をめぐって』(雑誌新潮)の四月号で、 こんなことを書いていました。 だから小説は読んでいる時間の中にしかない。音楽は音であり、絵は色と線の集合で、どちらもことばとははっきりと別の物質だから、みんな音楽や絵を…

熱いメンチンのラインダンス

友達から苦笑してしまう手紙が来た。『熱い書評から親しむ感動の名著』を購入しようと、大きな本屋さんに行ったのだが、見つけることが出来なかったらしい。ジュンク堂池袋店にも行った。でも、探すことが出来なかった。ジュンクではこの本についてのトーク…

寺山修司

/詩人はなぜ肉声で語らないのであろうか?がみがみ声やふとい声、ときにはささやきや甲高い声で「自分の詩」を読みあげないのはなぜだろうか?/かっての吟遊詩人たちは、みな唖になってしまったのだろうか?私はG・ビルケンフェルトの「黒い魔術」の本の…

西脇順三郎

“退屈男”さんの実家は小千谷です。日々心痛の中でブログを更新して本の話を書き込んでいらっしゃる。もし、小千谷に持参する一冊の本をあげれば、夏目漱石の『我輩は猫である』と、退屈男さんの本の虫の紙葉を食む健啖ぶりは健在である。小千谷は日本の現代…

スパムはジャンク?

今、イライラするもの、嫌いなものは、スパム・メールが一番ですが、SPAMの語源を知らなかった。豚肉の缶詰の商標名だったのですね。ジャンクメール、ジャンクフードから連想したのか、でも、この缶詰は見た事、食べたことはない。 ぼくの生家は乾物屋だ…

大阪城公園は菊日和でした

Yと昼飯を一緒に喰うために、京橋に出る。待ち合わせに時間があったので、紀伊国屋京橋店に寄る。思想・哲学の棚の平台に内田樹の新刊が数点、平積みされている。去年と同じ時期にこんなに、内田樹が人文棚を占領していることはなかった。まあ、ぼくもここ…

知って欲しい「誰も知らない」

昨日は、優太君の奇跡の救出劇で子どもの生命力に驚嘆しました。是枝裕和監督映画『誰も知らない』は都会で置き去りにされた四人の子ども達が水道も、ガスも電気も止められたマンションの一室で泣き笑い、喧嘩しながら生き抜く物語ですが、お兄ちゃんの柳楽…

bk1書評者

新しく始まったブログ“方丈”でも、かぶるテーマなのですが、先日、ジュンク堂池袋店でのトークセッションは『意識はいかにして成り立つか〜脳と時間をめぐって』で、入不二基義×茂木健一郎の対談でしたが、この新書は未読なのですが、読まなくてはと思ってい…

ハイリンヒ・フォン・クライスト/チリ大地震

野川時間は実在するか (講談社現代新書)

空間が震える

FMで音楽を聴きながら、衣替えのために、整理をしていると、突然、放送が中断され、長岡で震度6弱の余震があったと報道される。物の倒れる音がする。一瞬、眩暈の感覚に襲われました。 このところ、時々、歩いていると段差に躓く回数が増えました。空間が…

野町和嘉/祈り

来年度のカレンダーが友達から届きました。日本国際ボランタティアセンター(JVC)発行で野町和嘉の写真15葉が掲載されています。『祈り』(pray)です。 [……]イスラーム、キリスト教、仏教、あるいは原始信仰と、祈りのかたちは様々でしたが、そこ…

野良人

保坂和志さんのBBSで“野良人”が話題になって、野良人?と、悩んだんですが、どうやら、ホームレスのことらしい。でも、実際のホームレスは色々と目一杯、働いているのが実情でしょう。今日も街場で、ビッグイシューを売っているホームレスに遭遇したが、…

風と火と水の旅人「恥が燃えて少年の頬薔薇匂う」

ぴぴさんの図書館に寄って、雑誌、本を持参、雑誌は『風の旅人』のバックナンバー二冊ですが、贅沢な写真(森山大道 星野道夫 広河隆一など)と執筆者達(白川静 養老孟司 保坂和志 川本三郎 池澤夏樹 茂木健一郎 など)で、編集長は佐伯剛です。何故、この…

ブラダロン錠

尿の回数を減らしたり、残尿感などを改善する。膀胱の筋肉の収縮を抑え、尿の回数を減らし、残尿感を改善する作用があります。

茂木健一郎

『ぼくの脳内現象』って言うと、「おまえは、とうとう、アルツハイマ−・クライスを感じ始めているのかなと、早とちりする人がいるかもしれない。レーガンの先例があるので、アガリクス液を飲み続けている見事な効果で、確かにそんな可能性もなきににもあらず…

茂木健一郎

10/2(土)、ジュンク堂池袋店で、茂木健一郎×入不二基義対談トークセッションがありました。その100分の音声が全部聴けるサービスを茂木さんが、HP上でやっており、 先程、ダウンロードして、拝聴しました。『脳内現象』(NHK)をテキストに『…

茂木健一郎

茂木さんのクオリア日記をロムしたら、10/21の東京芸術大学美術解剖学講義が“文脈主義・仏教”と、非常に興味あるテーマーなので、茂木さんのナビゲートにより、音声ファイルのあるサイトにジャンプしました。=http://www.qualia-manifesto.com/kenmogi…

新潟で震度6強

このブログによく訪問してくださる“退屈男と本の街”の退屈男さんの御実家が新潟なので、心配しましたが、やっと、連絡がとれたのこと、ほっとしました。携帯のメールは比較的通じやすいのですが、二階に置きっ放しで、怖くて取りにゆけなかったので、今まで…

堀江敏幸/問わず語りの回遊魚

『珈琲時光』の映画監督「侯孝賢」(ホウ・シャオシェン)は神田神保町古本街の若い古本屋店主(浅野忠信)、名曲喫茶店主、てんぷら屋の、寿司屋、荒電の沿線のアパートに住まうルポライター(一青窈)と、下町の人々をナチュラルに登場させるが、堀江敏幸の…

植草甚一

晶文社創立45周年記念刊行(全40巻・別巻1)の『植草甚一スクラップ・ブック』が復刊刊行中ですが、こちらは、元祖「サブカルのライブ・クロニクル」の書というより、雑誌的なノリの本ですね。

五木寛之

日曜深夜のラジオ番組『五木寛之の夜』が最終回を迎えたみたいですね。四半世紀も続いた長寿番組で、 深夜の友は真の友、こんな時間に一人で起きているあなたはどんな人なんだろうと、いろいろ考えながらマイクに向かっています…… って前口上で始まる五木節…

五木寛之

『流れゆく日々(抄)』は日刊ゲンダイに連載20年、ほぼ、日々更新してというと、ブログみたいですが、約5000件もアップした勘定になる。勿論、当時はPCなんてなく、作家は根気よく作業を続けたのです。確か、五木さんは、ぼくは後世に残るような作…

台風一過

時代祭りに行ってきました。京都御所を12:00出発、平安神宮は14:30到着のスケジュールですが、京阪出町柳駅を11:30ごろ、出て、京都御所⇒丸太町通⇒烏丸通⇒御池通⇒京都市役所⇒三条京阪⇒三条通⇒神宮通⇒平安神宮と、うろうろしながら、三時間の…

歩行器

古井由吉の『野川』をゆっくり、読んでいます。もったいない、そんな言葉が零れ落ちます。いささか、正気を失うような、滴りです。いくらでも、引用したくなります。 /十五の歳に、ひと月寝たきりの後、立ち上がってと医者に言われて、無造作に立つと、腰が…

流れ橋/背中マシーンが歩く

とかげ座の嵐は去って、木津川のサイクリング・ロードをチャリンコで、えんやとっとと、漕いで行きました。変則ギアのないママ・チャリ同然なものなので、行き帰り弐時間強は疲れましたが、ススキ、名も知らぬ野草をやり過ごしながら、土手の上から眺めやる…

カナイさんの手料理を食べてみたいですね

金井美恵子は書評家を万引き呼ばわりする。別にぼくは書評家でもなく読者のひとりなのだが、こんなブログでも、本書にコメントしようとすると、緊張する。あの真ん丸いギョロ眼と少年みたいな断髪は振り乱すなんてことは有り得ないが、辛辣な声が本の向こう…

武田徹/後藤明生

武田徹さんのブログ(10/18)を覗くと、女子大学での、授業風景をぼやいている。最近読んだ、後藤明生の『日本近代文学との戦い』でも、大学の授業中での学生たちの振る舞いに作家は始終、苛立つが、デリカシーに富んだ作家教授は大声で注意も出来ない…