西脇順三郎

“退屈男”さんの実家は小千谷です。日々心痛の中でブログを更新して本の話を書き込んでいらっしゃる。もし、小千谷に持参する一冊の本をあげれば、夏目漱石の『我輩は猫である』と、退屈男さんの本の虫の紙葉を食む健啖ぶりは健在である。小千谷は日本の現代詩を育てた詩人西脇順三郎の故郷でもある。

   栗の葉

豌豆の豆の花が咲いて/眼が細くなった/夜がきた/魚も僕も眠った/栗の葉のささやきの中に/Maudの声がする/ナイチンゲールがないて/夜があけてきた/僕の頭が大理石の上に薔薇の影となる―西脇順三郎詩集(新潮文庫)収載Ambarvaliaより―

★添付の画像は榎本香菜子の『ナイチンゲールの鳴く夜に』です。