2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

内田樹研究室

◆どうして「学ぶから降りる」ことが自己満足や自己肯定に結びつくのかその理路がわからないと、苅谷剛彦『階層化日本と教育危機-不平等再生産から意欲格差社会へ-』(有信堂)を頭にして論じているのですが、山田昌弘『希望格差社会』といい、この十年近く、…

三色スミレの成長日記

◆下の方で、“三色スミレの成長日記”のtatarさんが松沢呉一についてQがあり、3/28日のコメントで永江朗『批評の事情』(原書房)から引用したのですが、引き続いて読みたい方は本書でどうぞ、『ウンゲロ』の作者は批評精神旺盛なしたたかさを備えている…

学問は博打?三色スミレ

三色スミレさんのブログを読むと、ユリイカの『特集・ブログ作法』をやっぱし購入したくなり、近場の新装なった街の本屋さんを覗いたら、棚に一冊ありました。これから、ゆっくり読みます。内容詳細はtatarさんのブログをクリックして下さい。それから…

純愛ブームを読み解く

◆『書物の未来へ』(青土社)の著者・富山太佳夫さんは本の書評だけでなく、新聞記事、チラシまでやってみたいと、 毎日書評賞受賞のおり語ったらしいが、チラシは兎も角、新聞記事を親記事にしてブログでコメントを付す作法で書いているブロガーは結構、多…

web読書手帖

◆そもそも、久しぶりに「新文化」を訪問したのは「yotsuya」さんのブログで、≪CCCがスタバと提携≫という記事が目に入ったからです。こちらのweb読書手帖は本にまつわる情報を簡にして要で教えてくれます。しかし、<TS東京が4月1日から、六…

大失敗!まだひよこです。

◆右サイドバーに苦心して自前の整理ボタンを一杯、貼り付けたのに一瞬にして消えました。原因はトップの時計画像を添付したら、=※ 詳細設定画面から「ヘッダ」「フッタ」を編集されている方は、「ヘッダ」「フッタ」の内容が全て上書きされます。ご注意くだ…

てるてる日記の“ちびくろさんぼ”

◆米寿なのにまだ現役で活躍している絵本作家太田大八さんについてびわさん、てるてるさんからコメントをもらったのですが、太田さんもちびくろ・さんぼ絵本を描いていたとは驚きました。てるてるさんもブログで復刊『ちびくろ・さんぼ』(瑞雲舎)についての…

merubook/超越系×動物化=去勢化

◆merubookを訪問したら、購入して積読状態になっている『宮台真司interviews』(世界書院、2005年2月)のエントリーがありました。東浩紀との対比でコメントをしているのですが、merubookから孫引用すると、腑に落ちる。 最近の僕は「援交少女たちを、高い流…

場と縁の連

オリオンさんの 『不連続読書日記』がこのところ、間隔を置かない送信で嬉しい限りですが、どうやら、300号を一区切りにブログを始めるらしいですね、今日の送信が271回目なので、後、29回、来年にも始められるのですかね…。本日送信されたメルマガ…

ホリエモン、ソンを越えて

武田徹さんは今回のホリエモン騒動は「IT対マスメディア」の対立構図になっていない。「ITの敵はIT」の身も蓋もない狭い世界でのやりとりになっていると、斬って捨てている。孫も三木谷もIT革命がしたいのでなく、単に自分達が生き残ればいいし、財…

♪鶴見俊輔『回想の人びと』

鶴見さんの友に対するオマージュを引用メモしました。 安田武:八月十五日になると丸坊主になり、集まって一緒に食事する。どのような神、どのような政治、思想かは、ここでは問われない。ただ食事のみ。この儀式は、十五年戦争の長さだけ続けて、そのあとは…

角田光代

本書の版元の惹起文句は女の勝ち犬、負け犬とのバトルみたいな販促をしていますが、bk1レビューの“ナカムラマサル”さん“トラキチ”さん、“nory”さん、“みーちゃん”さん達の作品評を読む限り、そんな狭い世界でなく、もっと広く深く、惹起文句、POP…

アミティエ(朋友愛)なんです

茂木さんのクオリア日記をロムすると、朝日カルチャーセンターでの高橋源一郎×内田樹の対談を源一郎さんのお嬢さんの橋本麻里さんと茂木健一郎さんがが聴きに行っている。お二人は、「近代文学」という制度について語り、高橋源一郎さんは、7割の明晰さと、…

『性の歴史・?』

ソネアキラさんから「フーコーに関するノート?」がアップ。 ♪「うたかたの日々」をクリックして下さい。 参照:立岩真也「http://www.arsvi.com/0w/ts01/1999030.htm」 性あるいは身体は、どこかで「私」の制御を離れる部分があると思います。しかしながら、…

自己責任(2004/04/20・旧ブログネタ元)

◆みなさん、【自己責任】に鋭敏に反応していらっしゃる。誰かさんは今年(注:去年)の流行語大賞に選ばれるのではないかと、言っていますが、結構、ぼくは昔からこの言葉を良く使った。とくに、入院して治療方法の選択に先生達が別室で、たった一人の患者のぼ…

隆慶一郎♪希望の「冬ソナ・三味の音」♪

◆某ブログはコンセプトが“かくれ里”みたいなので、赤裸々に紹介しませんが、そこのエントリー「冬の悪関係」で、隆慶一郎氏のことを考えてしまいました。僕の持論はある掲示板でも書きましたが、コミックになっている『花の慶次』(集英社コミック)やデビュ…

プッチーニ

ジャコモ・プッチーニの歌劇≪トゥーランドット≫全曲、DVDで鑑賞しました。観終わってうっすらと涙ぐんだので、ああ、オレはまだ、“感じる男”だと、ほっとしました。最近は“感じない”っというところから、社会を語る身振りが何事かを分析し、性犯罪、社会…

比喩

保坂和志さんの[3047]のエントリーで、こんなステキなフレーズがありました。 比喩って、ただのレトリックじゃなくて、語り手の実感の発露なんです。 だから、つまらなくて、ぼんやりした比喩しか言えない人は、 語る対象に対して実感を持っていない、と…

2004/06/30(旧ブログ転載)

◆同居の大正七年生まれの老母は急に、政治意識、ジェンダー問題意識が高くなった。テレビで国会中継をよく見るし、日曜の田原総一郎の討論会は楽しんでいる。ぼくなんか、殆ど見ない。年金の額が減額される流れになっているので、「どうして、金のない年寄り…

おじいちゃん、おばあちゃん*1

◆今、一緒に住んでいるお袋の米寿の祝いを来月しなくてはいけない。四月バカの日が誕生日なのです。僕は頼りない長男なので、姉弟妹が段取りをして会場も決まりました。【農園・杉五兵衛】いう広大な敷地にレストランあり、ホールありと、景観が存分に楽しめ…

二十世紀に生まれて僕より先輩の人達(嫐)

ちびくろサンボ (講談社の絵本 17)

メルマガですが…。

◆ブログ、ブログで、メルマガを読む機会が減りましたが、オリオンさんの『不連続読書日記』は楽しみにしています。久しぶりに送信されたので、開くと内田樹の『他者と死者』を取り上げている。2004年度の年間ベストスリーに養老孟司、高橋源一郎が本書をノミ…

ミシェル・フーコー

ブックオフで桜井哲夫の『フーコー』(講談社)が棚にあったので買ったのですが、本書がより購入しやすくなるように値段も下げ、内容も高校生でも読めるように大幅にかきなおして、講談社メチエ選書として出版された事情で、このハードカバーの「現代思想の…

大澤真幸萌え

“大澤真幸萌え(おまえ)”というブログを見つけました。レビュージャパンに登録している“偽文学青年さん”の学問萌えブログっていうのでしょうか、僕の中にも大澤さんを追っかけしたい知的欲情?があるので、このブログは色々なヒントにみちていますね。

橋本治

近代は孤独を発見したんだけれど、いや、「孤独を発見」したから近代の扉を開いて「神に退場」を願って「人間が登場」したんだが、折角の「個の自覚」が「自立」までの徹底さと辛抱がなく、資本の論理も徹底すれば「国家の死滅」へとなるはずだし、それが後…

国破れて山河あり

『風の旅人』編集だより 【『風の旅人』編集だより :既得権VS新システム】とズバリと明快に切り結ぶブロガーの編集長佐伯剛さんのコラムはとても爽快です。晩年の日野啓三に接して師として敬愛した佇まいがこの一文にも感じられる。僕と、佐伯さんとの最初…

オウムサリン

1995年3月20日、あれから十周年です。何がどのように検証されたのか、意欲的に継続して報道し続けているのは森達也さんぐらいか、『武田徹オンライン日記3/19』には自省を込めてサリンについてカキコしています。参照:うたかたの日々 ★本日のア…

新刊・近刊情報◆『アホウドリの糞で出来た国』◆茂木健一郎著『脳と創造性』◆スラヴォィ・ジジェク著『ジジェク自身によるジジェク』◆長谷川宏訳ヘーゲル『自然哲学』

茂木健一郎 クオリア日記: 『脳と創造性』発売 ◆内田樹×橋本治の対談集『仏滅の日にアンチョビを』がちくまプリマー新書?として今夏出版されるらしい。笑える、楽しめる、そして考えさしてくれるお二人さんなので、どんな本になるのか、わくわくもの。でも…

中井久夫

◆中井久夫の 『清陰星雨』(みすず書房)は好きな本です。本書の「文化変容の波頭ー米国で続発する大量殺人の背景ー」で、犯罪を犯すかどうかを決めるのは「踏み越え」(transgression)が一番大きな因子で、南北戦争から第二次世界大戦までは…