こちらも構造問題

 「NHK「クローズアップ現代」08年6月4日:ランキング依存が止まらない〜出版不況の裏側」"を見たのですが、ネットでは盛り上がっていますねぇ。やはり焦点は、(1)自己「責任販売制」、(2)出版「不況」の問題ではなく、(3)出版流通の「構造」(制度疲労)の問題なんだと思う。
 制度の問題となると、「ワーキングプア」などにまつわる言説と共通のものがある。要するに、自虐的に自己責任、他罰的に景気の問題にズラして、どうしても既得権益に手を付けざるを得ない「構造改革」をなんとか先送りしたいのでしょう。業界でも政界でも同じかなぁ。
 でも、地元の大阪府知事の5日に発表した「大阪維新プログラム案」に対していちゃもんをつけたいと思うけれど、そういう構造問題に手を付けた面で評価するところがあるかもしれない。出版流通業界にはそういう意味で小泉さん、橋本さんのようなアクティブな人が生まれないような体質になっているのだと思う。大取次、大出版社なりが上場企業になれば、随分変わると思うけれどねぇ。
 良くも悪くも新聞、テレビで西部版だけかも知れないが、連日、橋本知事「大阪維新プログラム案」が紙面の一面、トップニュースとして賑わっている。その行動力とスピード、パフォーマンスには驚いてしまう。
 橋下府政に「もの申す」には、府知事以上の行動力とスピードなどが要請されるのだと思う。マスメディアの報道の仕方もあるけれど、メディア戦略は府知事が一枚も二枚も上って感じがする。だけど、それは今のところであって、これからどう転ぶかわからないけれど、どうも、府知事に「もの申す人達」の戦略が拙い、正論を吐くだけで消費してはダメだと思う。結果(目標設定)は明確なのだから、過程で自己満足したって仕方がない。ただ、戦略を立て直すにも知事の改革スピードが高速だということでしょう。
 話が脱線しましたが、出版流通改革のことでした。こちらの紅屋さんが、要点をついたエントリーをアップしています。
http://d.hatena.ne.jp/beniya/20080604
http://d.hatena.ne.jp/beniya/20080605