橋下改革の疑問

 僕は作家としての高村薫のファンですが、高村さんの時評は「ちょっとなぁ」といつも違和感があって賛同しがたいことが多々あったのですが、昨夜の毎日新聞夕刊の連載記事「橋下改革 私はこう見る」(6月10日)の第一回目は高村さんで、思わず膝を叩きました。そうだ、僕もこういうことを言いたかったんだと…。夕刊で大阪版なのでネットでアップされていないと思うから、一部引用します。タイトルは「国にもの言い再建を」ですが、先日、僕もブログアップした記事の趣旨もそうです。(http://d.hatena.ne.jp/kuriyamakouji/20080608/p21

[…]橋下知事はどこを切ってどこを切らないという基準を「感覚」と言っている。それでは困るのです。切るのであれば聖域なく全部切ると同時に、府政の未来像を示して、府民が理解できる形でやらないといけない。とりあえず切りやすいところから切ろうと、しかも感覚でなさったところは粗雑で、先が見えません。重点政策、府庁改革が上げられていますが、どう結びつけていいのか。ちょっと私には理解できません。

 例えば、橋下改革以前に成果を上げたこちらに関して、「感覚」としか言いようのない基準で切ろうとしている。まあ、議会で議員達が「感覚」でない合理的な判断をしてくれるように大阪府民の一人として願うばかりです。改革は僕も大賛成です。むしろ、橋下知事より過激かも知れない。高村さんもそうでしょう。
 今度、たかじんの番組辛坊治郎がゲストとして橋下知事を呼ぶとのことでしたが、「道州制導入と国からの財源譲渡しか最終的な解決策はない」の基本を忘れないで欲しいですねぇ。(知事自身が言ったことだから)

橋下案は財政再建と府政を全部大阪府の中で完結しようとしている。これではまるで国の優秀な出先機関です。ここ数日、道州制に言及し始めていますが、地方がまずやることをやってからというのは、国にものを言わない、特殊な再建を言わざるを得ません。

 たかじんさん、辛坊さんには、このあたりの疑念を知事にぶっつけて欲しいと思います。

私たちが一つ不思議に思っていることは、私たちが行って来たことは、今知事が実行されようとしていることと全く矛盾しないのに何故?ということです。知事が今行われようとしていることは、大阪府の財政をそれによって府政が萎縮してしまうことがないように配慮しながら、いかに大胆にたてなおすかということではないでしょうか。ーhttp://shaunkyo.exblog.jp/8352933/よりー

 知事の「感覚」はこのような廃止の対象になっている当事者の声にどのように答えるのでしょうか、それとも、この世は不条理なもんで、政治的判断は「僕の直感」に基づいたものだと居直るのでしょうか。高村さんの言うように「切るのであれば、聖域なく全部切る」という合理性ならまだしも理解が届きます。本当にわからないのです。今度、たかじんの番組に出る時、その辺りを明確に答えて欲しいです。

「たかじんのそこまで言って委員会」動画見れます。

大阪読売テレビたかじんの番組で、よく闘った浅尾大輔さんが、「発熱!」したらしいですが、お大事にして下さい。それはそうと、この番組がアーカイブ動画で全編視聴出来るんですねぇ。(cm抜きですが…)

【司会】やしきたかじん 辛坊治郎読売テレビ解説委員)
【パネラー】三宅久之、金 美齢、志方俊之桂ざこば和田秀樹勝谷誠彦宮崎哲弥山口もえ
【ゲスト】浅尾大輔(雑誌ロスジェネ編集長)
http://takajintv.blog101.fc2.com/blog-entry-37.html#comment266