子どもには負けます、

 バフマン・ゴバディ(『酔っ払った馬の時間』『わが故郷の歌』)監督の『亀も空を飛ぶ』を梅田ガーデン・シネマで見ました。子ども達の演技に感心しました。特に少女(イラク兵にレイプされた)の息子(幼児)は演技以前の胸迫るものがあり、丁度、前日、テレビの報道特集でこの映画のことが報道され、少女の兄役(地雷で両手を失くしたのです)が現在逞しく育って立派な青年になっているのですが、そのインタビューを聞いたばかりなのです。
 この幼児も実際、爆風かなんかで目が不自由になったのでしょう。子どもたちは地雷を掘り出し、国連に売って生活費を稼ぐのです。映画そのものは結構、ユーモラスなシーンもあり、逞しく、強かに生きる子ども達の生き様に涙腺が緩むこともあるが、怒りが込み上がる映画ですね。少女の表情が世界を断裁している。空を飛ぶしかないのだろうか、