外こもりって?

日本を降りる若者たち (講談社現代新書)

日本を降りる若者たち (講談社現代新書)

 下川祐治著『日本を降りる若者たち』について、毎日新聞(2007年12月2日)で三浦雅士が『「外こもり」が映すこの国の病』というタイトルで書評を書いているのですが、「外こもり」なんて初めて聞きました。この講談社現代新書の新刊をまだ読んでいないのですが、三浦さんは外こもりについて、=「引きこもり」が自室に閉じこもるのに対して、「外こもり」は日本を出て外国の都市、たとえば日本より物価の安いタイのバンコクなどに引きこもること。だが、どちらも「日本の現状についてけなくなった若者」を指すことでは同じだ。=と書いているが、藤原新也が書いた『黄泉の犬』に登場する若者たちとどう違うのか、まだ、本書を読んでいないのでなんとも言えないが、「外こもり」の象徴的な場所としてタイのバンコクの「カオサン」をあげている。でも、僕の知っている多分「外こもり」と言われている人の顔を思い浮かべても、「引きこもり」とは全然位相が違う感じがする。まあ、どちらにしろ現象としては「若者たちに降りられてしまった」、この国の病理を垣間見せていることは間違いない。