丸激トークを聴きながら♪

 丸激トークマル激トーク・オン・ディマンド第355回(2008年01月19日) 格差社会を生き抜くために知っておくべきことゲスト:本田由紀氏(東京大学大学院教育学研究科准教授) を聞きました。後半で赤木さんについて語っていましたね。『赤木本キャンペーンブログ』で、鮭缶さんが、『東浩紀さんがこんなこといってる』というエントリーを更新しています。その中で小熊英二さんが言った言葉として「俗流大人論」なんて取り上げていますが、 確かに、僕もそんなことを感じていました。「俗流大人論」×「俗流若者論」といった同じ土俵の闘争(やりとり)の趣がありますよね。。僕はそうではない土俵(位相)でやりたいと思っていたが、なかなか難しかったし、難しい。「若者」対「大人」といった世代論からの切り口は入り口の戦略として視界良好なれど、実際、個別、具体的な問題にアクセスするには迷走してしまう。
 昨日、ビデオニュースドットコムで、本田由紀さんが、格差問題について語っていたが、例えば、新卒優先採用の雇用慣行はどこの国でも優先採用している商慣習ではなく、日本の特殊な慣行で、グローバル化の中で生き抜く選択肢としてももう少し、中途採用が優先されるような雇用慣行が根付いてもいいはずなのに、グローバル化云々を言う経営者であっても、新卒を優先したがるこの国の風土はなかなか変換しない。
 先日、ニュース報道で成人を迎えた若者にインタビューしていましたが、大部分の若者が(まあ、当然、結論ありきの編集をしていると思いますが、それにしても)、年功序列の給与体系で、出来たら一生涯、この会社に勤めたいと、一にも二にも安定志向でしたね。僕としては、この国は大人、若者を問わず、大多数の人々は護送船団方式の安定志向なんだと思いますね。1940年体制は延々と続いている。そのような位相で赤木さんの投げた問題を考えたいと思う。移民受け入れの問題もそうですが、個別具体的に外国人雇用を増やす。そのような雇用の流動化を促す風土の醸成のためにも、そんな検証があってもいいと思う。そうでないと宮台真司さんが言っていたように通過儀礼としての新卒採用の雇用慣行は変わらないでしょうね。まず、ここを変える、それにはどうしたらいいか、そんな個別具体的なやりとりがあったらいいね。
 『「弱者」とはだれか』という小浜逸郎の本がありましたが、「弱者の旗」取り合戦って「徴」(しるし)がわかりやすいのが社会運動化しやすいけれど、「中年男性フリーター」って見えなかった。それを可視化したことの意義は赤木論考にはありましたね。
 それにしても日本経済は視界不良ですね。マル激トーク・オン・ディマンド 第354回(2008年01月12日)2008年日本経済の課題ゲスト:熊野英生氏(第一生命経済研究所主席エコノミスト)トークは目からウロコのところが多かったが、だからどうすべきか、って言う解はない、まあ仕方がないけれど。