2005-09-24から1日間の記事一覧

三十五年目に封印が解かれた

十五歳の美奈子は未来から自分宛に手紙を書く。そんな創作めいた作文がコンクールで金賞を得る。長崎の町はまだ暗い、坂道を五十歳になったばかりの大場美奈子は白粉っけのない表情で自転車で駆け下りる。牛乳瓶の響き合う音が目覚め始めた家々に訪れる。六…