株式セミナー「サトウキビ」

 ひょんなことから某証券会社の株式講演会に参加してしまった。『ジム・ロジャーズって何もの?』って恥ずかしいほどの投資音痴なのですが、それでも講師の話は面白かった。日経平均株価は一万四千円に迫る勢いをしめしたし、一万三千円台をキープしていることは、景気がいいのでしょう。衆議院が解散された時の日経平均株価は一万一千円台だったのに小泉さんが大勝ちして郵政民営化が規定の路線になって、どんどんと一万三千円台になってしまった。でも、預貯金が目減りして、年金もどうなるかわからない、切羽詰って投資信託や株に手を出して、それが思わぬ運用益を生み出して「小泉さんの政策」にノンと意志表示した投票行動をしたのに、皮肉にも多少の甘い汁を吸ってしまった。逆に投資に全く縁のない人たちが「小泉さんの政策」にイエスと投票して、結局それによって悪いクジをひくことになる可能性が大なのに、何となく小泉さんを選択してしまう。そんな、過去に書いたブログとも触れるなんとも悩ましいことを考えたのは満席のホールで殆どは僕より年輩者の年金受給者の方ばかりのように見受けられたからです。投資で何とか資産を増やさないと無残な老後だという切迫感が伝わって皆さん、熱心にメモしながら聴いていました。
 年金が当てにならなければ大事な預貯金定期を株、外国為替投資信託ってことになるのでしょう。バブル崩壊以降のマイナス成長の中で何とか公的資金導入で金融不安も消滅、過剰設備もスリム化しリストラによる人員削減、過剰負債も削減と、持ち合いも解消して株を売っちゃう、まあ、その流れで村上ファンドホリエモンのような現象が生じたのですが、兎に角個々の企業が何とかシェープアップしたわけ。そして、村上ファンドの餌食になることを避けるために何とか自社株購入で企業防衛を行う。それによって株が少なくなり、株価が上がる。そんな見取りです。どこか、間違っていますかね。おかしいと思ったら遠慮なく言って下さい。どうもこういう話になると復習しながら自信がないのです。
 そして今、ニューマネーとしてオイルマネー、郵政マネーが流入。郵政は320兆円でしょう。郵便局も10/1から投資信託を始めました。そして2007年になると団塊マネーです。試算では三年間で200万人、一人当り退職金が2000万円として年間15兆円、三年間で45兆円、前後1、2年を加算すると約70兆円〜80兆円のお金が市場に流れるわけです。でも、結局は団塊の世代がごっそりと現役を引退するわけですから、(変に現役に拘って若い人たちの仕事を取り上げないように祈りますが)、その分、全体のコストを下げることになる。それが株価を上げる要因になる。
 とまあ、こんな風に株の話になったのですが、講師は本題は株でなく、商品のことを言いたかったのです。それがジム・ロジャーズにつながるのです。
 僕はこの本を読んでいないのでなんとも言えないが、バイクを駆って世界をめぐる冒険投資家はハワードヒューズを始めアメリカドリームが生み出すヒーローの系譜なのでしょう。
 講師の前提はジム・ロジャーがネタなんですが、世界的規模で見た場合、流れとして結局、資源の時代に入ってしまっているという見立てなのです。と言うことは需要>供給(資源)が根底にある。このような資源の不足の時代は★1906年〜1923年(17年間)、★1930年〜1953年間(20年間)、★1968年〜1982年(14年間)、そして今の時代であと十年続くとのジム・ロジャーの予測なのです。燃料が不足、さとうきびから燃料が抽出出来るのですね。ブラジルの車はそれで走っている。とうもろこしも燃料になるのですって。兎に角、石油、農産物、鉄鋼、チタン、亜鉛、鉛、などなど、13億の人口の中国では車の保有率はまだ4%です。全世界の八割はエマージェンシーの人々なんです。資源が不足なんです。商品が足りない、日本ではかっての石油ショックでのトイレットペーパー、タイ米を食べた米不足の経験しかないので、ぴんと来ないかもしれないが、商品が足りないのです。アメリカは株価が上がっていた頃は利食いで美味しいことが出来たから面倒な設備投資をしてこなかったその付けが今もろにかぶってきているのですが、これから設備投資しても結果が出るまでに7年間位はかかると計算して、そのような類推であと十年は商品の時代と言ったのでしょう。でも、商品取引って何か怖い!ってイメージがありますね(笑い)。でも、ITでは商品が作れない。今はものつくりの時代なのです。そうすれば、鉄鋼、農産物、を生み出す株を買うのであれば、ダイレクトに商品を買っちゃえってことになるのでしょう。
 今日はここまで、このセミナーはまだ続くのです。聴きながら僕の知識のなさを思い知らされました。
追記:ジム・ロジャーズも世界を彷徨うフーテンの寅さんと言えなくもないですよね、全く、ジム・ロジャーズに関して前知識がないもんだから、物凄い連想をしてしまった(笑い)。 まっちゃんさんが、転職情報誌『DODA』(関東版)に特集記事「フーテンの寅さんに学ぶビジネス処世術」という記事を書いています。僕は関西なので読める確率は殆どないけれど、関東の方はゲットしたら見てちょ、読んでちょ。でも、株から商品へとシフトすると、株屋の寅さんは似合わないけれど、サトウキビの叩き売りは似合いますね。サトウキビで走るブラジル車は凄いですね。⇒♪doda.info domain name is for sale. Inquire now.