ネットの「天の羽羽矢」虹の翼

 『みのもんた朝ズバッ!』を先程みました。下で報告した姉歯偽装問題で国会証人喚問を強制捜査に入ったと言え、刑事事件と国政調査権による訴追は又別の問題なので、より良き政治の実現の一歩のために問題究明を刑事事件としてではなく、国会の場で真相を追究するのは当然でしょう。そりゃあ、刑事訴追をされていることで、肝心なことを喋らないことになるかもしれないが、喋らないことでわかることが沢山あります。兎に角、みのもんたの今朝の報告では小嶋社長が来月の中旬あたりに国会証人喚問を要請されるような雲行きですね。これも、『きっこ』さんの流鏑馬が見事に的を射抜いたということで、まだまだ、この国は見捨てたものものではないと、ちょっぴり嬉しくなりました。
 昨日、雪の中、男山の石清水八幡宮にお参りしました。竹薮の雪道を一人で登ったのですが、年末、年始の支度のためか、祭殿の前で職人が賽銭箱の左右に大きく高い一本の矢竹を(5メートル以上ありそう?)設置しようと汗水垂らしていました。「天の羽羽矢」なのでしょうか、日本神話では天若日子が天神から賜り、神武天皇饒速日命(にぎはやひのみこと)が天孫民族の証しとした矢。(広辞苑より)。「にぎはやひのみこと」を祭っているのはこの近くにある「飛行神社」です。
 この神社を建立し自ら神官になったのは、吉村昭のモデル小説にもなった『虹の翼』二宮忠八(1866−1936)で彼はライト兄弟の飛行成功よりは先に飛行を成功したと言われます。すなわち、1982年、兵役中にカラスの飛行にヒントを得てカラス型の模型飛行機を制作、飛行に成功したのです。
 饒速日命記紀神話によると、天孫降臨に先立ち天より降り、「ながすねびこ」の妹「みかしきやひめ」を妃としたが、神武天皇東征の時、「ながすねびこ」を誅して天皇に帰順したという。物部氏の始祖と伝える。という祭神です。(広辞苑
 きっこさんのネットの矢は色々な人達へ手渡されたのですが、さっそく武田徹さんがオンライン日記でアップしている。勝手に全文引用します。

朝ズバでの「国会議員への緊急アンケート」結果報告を見る。小嶋進への追加の証人喚問が既に決まっていたこともあり、解答者の顔ぶれからみると証人喚問必要・不必要の解答次第で事件への関与が明らかになると予想した最初の想定はややぼけたが感もあるが、ネットがマスメディアを動かしたと云うことではこれも「伝説」のひとつにはなるのだろう。
ひとつ面白いと思ったのは、きっこの日記ではメディアといったらマスメディアだということだ。ぼくもそうだけど、マスメディアという言葉を使う人間にとってマスメディア=メディアではない。ネットやその他様々にあるメディアの中でのひとつがマスメディアだ。そしてそれぞれのメディアは周波数の異なる波のように時に重なり時に反発する。
ところがきっこの日記はマスメディア=メディアだ。そこではネットとマスメディアをいたずらに対立の相でみない。こたつに入ってみかんを食べながらテレビをみているナンシー関的スタンスがそこには残っている。確かにマスメディアがなかなか真相に触れてこない憤りが語られることはある。しかし、マスメディアのすべてをネタとして嗤うような姿勢はない。その意味で『嗤う日本のナショナリズム』的構図はそこにはない。
そんなことがこうした「伝説」を作る上で奏功しているのではないか。マスメディアはネタが欲しいのだ。取材力が十分にない民放は特にその傾向は顕著だろう。ここしばらくはきっこの日記がマスメディア報道を動かしていた感があったがそれはそこにネタがあったからだ。そしてその極致としてのアンケート実施要請運動がある。
情報(当事者)に近いネットジャーナリズムが、マスメディア経由で影響力を発揮して行くという図式の可能性がそこにはあるように思った。マスメディアをネタに嗤う姿勢は「反省」の悪しき極致としてあった。その「反省」がかつては連合赤軍の総括に至ったように、その極端なかたちにおいて出口を失うことに自覚的であるべきだろう。マスメディアをネタに嗤う自閉的回路に閉じこもり、袋小路のナショナリズムに行き着くのではなく、マスメディアにネタを提供しつつ、調査・報道に開かれた(マスメディアを含む)メディア空間を築いて行くこと。こたつでみかんを食べながらみるお茶の間TV視聴のスタイルの中に建設的なジャーナリズムを建築して行くことは難しいかも知れないが不可能ではないようにも思う。その難しさを十分に自覚しつつ試みるのであれば、なにか得るものもあるのかもしれない。

 記紀神話に匹敵するような一つの伝説になるか、兎に角、ネットの矢は放たれたのです。石清水八幡宮の男山から淀川を挟んで天王山が迫っています。1582年秀吉と明智光秀が戦った天下分け目の地です。京都競馬場も目の前です。有馬記念中山競馬場ですか、25日でしょう。みなさん、頑張って下さい。僕は競馬をやらないのです(笑)。
 去年でしたか、ここの神馬が大往生しました。山を登るとき、神馬に会うのを楽しみにしていたのですが、それから、足が遠のいていたのです。
 帰りは足元が悪いので山上ケーブルに乗りましたが、乗客は僕がたったの一人でした。運転手と徒然に話しながら降ると、前方にカメラを構えた人達がいる。真剣な表情で登山電車を狙っているのです。このケーブルカーも京阪電車なのでしょうね。電車が絵になるからフォーカスしたのであって、僕ではありません。残念でした。
追伸:みのもんた朝ズバッ!がやってくれました!!』2005-12-24 - 双風亭日乗はてな出張所