被害者面

　ヒューザーの小嶋社長が１８地方自治体に１３９億円の賠償請求したが、本当に懲りない人ですね。テリー伊藤が食堂で食中毒に罹った時、お客さんのクレームに店主がコックに調理師免許を交付した地方自治体が悪いと責任の転嫁をするのと同じだとテレビで言っていたが成程と思いました。
　ある個人投資家がライブドアの株を買って暴落したから、官憲の陰謀だと言うのも八つ当たりでしょう。株投資はギャンブルに似ている。個人投資家と言えども、「ハイリスク・ハイリターン」の覚悟がないと、株はやっちゃあいけない。なけなしの金を使って株をやるなんてそもそも発想がおかしいのです。プロでも結局、株でもうける人は僅かでそれでも、死ぬ間際に収支決算するとマイナスというのが大方なのです。株で老後の設計を計るなんてあまりにも無茶な選択です。そのあたりの冷静な判断がないのですね。
　株もギャンブルも株のための株、ギャンブルのためのギャンブルであって、老後の設計とは無縁の投資なのです。賭けをしてスッテンテンになったからと言って、官憲だとか、陰謀だとか他の責にするのは、色川武大が墓場から「世も末」と嘆くでしょう。
　本当に、いけしゃあしゃあと、被害者面をされると困る。ヒューザーの小嶋社長も被害者面ですね、全くもう…、何、考えているんだろう。
　『まっちゃん』さんが書いているむしろ負けの不徹底さが問題ではないかと、そのとおりだと思う。五十歩、百歩で無限後退で婆抜きをしている。徹底した負けを潔く認める人を僕はリスペクトしたい。それは又まことの勝者足り得るということだ。それはより大きなものを知るということだからだ。
　参照：http://d.hatena.ne.jp/border68/20060125
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