読書パトロール隊?

アロサウルス スケルトンモデル
 ちょいと、古いネタになりますが、でもまだ継続中で黒猫房主さんが関西地区で『人文書棚の勉強会』を構想中だとのこと、これに多少関連することなんですが、梅田望夫の『ウェブ進化論』を読んでいると、アマゾンコムの「ロングテール」戦略をリアルの人文棚に接続することが出来れば八割方問題解決になるのではないかと思いますね、人文書は全書籍のアイテムの売り上げランキングでカウントすれば、八割のなが〜いしっぽに位置するロングテールで、そのエリアでシコシコと地道に商売するしかない。「アマゾンは・コムは全売り上げの半分以上をリアル書店が在庫を持たない本で売り上げをあげている」とのアマゾンの広報を信じれば、人文書に限らず専門書はアマゾン依存が益々加速するだろうという予測は容易に立つ。そのことを認めた上で、ならば、リアルの街の本屋さんで、二割のベストセラー主体の「恐竜の首」の棚以外の選択肢があるかと言うと心許ない。超大型店でしか、「ロングテール」に対応出来ない。超大型店でもなく、ネットでもなく、リアル場で人文書棚を演出するのはまずこの連立方程式を解かないと一歩も前に出ることが出来ませんね、
 かって、リブロ池袋店で伝説の棚作りが「人文書」でもこんなに売れるのだと驚かせてくれましたが、当時はアマゾンなんてありませんからね、出版社サイドから見れば、ネットであれ、リアルであれ、売れればいいのであって、街の本屋さんがどんどん消えて行く状況にはそんなに危機感を持っていないのではないかと、想像します。万引き問題であれ、結果的に本屋さんのみが危険負担を負う。テレビで放映していましたが、某商店街が万引き防止に金をかけない方式で地元の老人会などに声をかけ、腕章をつけたボランティアのパトロール隊を結成して本屋さん回りをしている映像があったが、ガードマンでも、警察でもないので、逮捕、監禁はしないだろうけれど、店の方が心配したようにお客さんが減る可能性が高くなりますね。大きな書店では私服のガードマンがいると思います。それでも経費はバカにならない。パトロール隊の腕章でなく、読書相談員の腕章をつけて店内を回るボランティアを募集するのは一計かと思いますよ。無償で本の話をしたい年寄りは結構いますからね(笑)。
 図書館も大変ですね、過日、毎日新聞で『高級事典盗難続発』と報道されていましたが、播磨地方8市6町で491冊1000万円の被害ですって、新設図書館ではICタグを本に取り付ける対策をしているのですが、この経費が1000万円以上かかるとのこと。しかし、図書館の所蔵印がついているものは例え『国書総目録』にしたところで古書店は取り扱わないでしょう。ネットオークションで巧妙に出品されているのでしょうか。後味の悪い事件ですね、