未来に流れる時


 最近、若い友達から、男と女の微妙な問題の相談を受けて、そのメールのやりとりで、結局、僕がやったことは、とにかく、答えは「お前の中にある」ということで、その答えを引き出すためには「お前自身を相対化させること」って言うようなことを書いた(実際は、そんな直截な言葉ではなく、そいつの熱くなった頭を戦略的に冷水を浴びせることに終始したわけ)が、
 そいつとの間に少なくとも保坂和志さんのWEB草思「第11回 アドバイスが成立する関係」に似たものがあったから、何とかそいつは僕の冷水に聴く耳を持ったというより、始めからそいつの中に答えはあって、そのことを僕の言葉で補強したかっただけかもしれない。
 だからと言ってそいつのフレームが頑強に固定化されていたわけでもなく、場面展開を願っていたのだが、その背中押しを僕に期待していたのかもしれない。結局、何とかそいつの中で収まりがついて、後は時間に任せるしかない。