家を出ようとしている団塊たち

家出のすすめ (角川文庫)団塊フリーター計画 (生活人新書 209)
 急にアクセス数が増えたので、ナンデカナァと思ったら、団塊フリーター計画の記事に興味を示されたのですね、島内さんのこの著で、ア!知人が同じことを実践していると、いや、しようとしている一節がありましたね。

  ちなみにわが家のフリーター息子は、母親に(つまり私に)家を追い出されて一人暮らしをしている。ワーキングプアを地でいく息子を自宅に留めておくと、いつかニートになるかもしれないという恐れがあったからだ。実家を出てもらうためには「盗人に追い銭」も致し方ない。敷金・礼金、引っ越し費用丸抱えで出て行っていただいた。「まじかよ!」と言いながら喜々として一人暮らしを始めた直後に、自宅を引っ越した。夫婦二人暮らしにも狭い2LKに。これで、二度と実家に帰っては来られない。ざまあみろ!である。(60頁)

 団塊世代の知人の戦略もそうなんです。もうじき定年で、せっかく、ローンを払い終えた書斎、子ども達の個室と充分に広い間取りをもった勲章の一軒家を売り払って、とうに学校を卒業した成人の二人の子ども達はそれぞれ、勝手に日本国内であれ、海外であれ、出かけてもらって、知人夫婦は狭いアパートを探して住む予定だと言うのです。有り体に言えば、子ども達が出て行ってくれないので、夫婦が家出するという構図ですね。
 島内さんの記事を読んで、僕の知人の構想も別段、珍しくなく、ひょっとして同じような行動をとろうとしている団塊世代の方が沢山いるのではないかと、思ってしまいました。大量に退職し、40兆円以上らしい退職金のカネが動き、そんな風にして家まで売って身軽になって、むしろ、団塊世代の人たちにとって無意識の願望でもあったかもしれない「ドロップアウトの生き方」を選択して放浪、流動したいというトレンドが起こるかもしれない。「好きで会社人間をやっていたわけじゃぁない」と本音が露出するかもしれない。そんなに「正社員として会社人間」になりたければ、大歓迎だと席を譲るかもしれない。甘すぎるかなぁ、でも、知人は着々と計画を練っている。
 そいつは、暮らしの拠点を海外にという試案もある。家を売り、退職金の殆どを外貨保有で投資して、生計を立てるわけです。円安トレンドは必然で、難民、移民を受け入れる政策転換をすればともかく、そんな流れになりようがない、少子高齢化社会はこの国では必然だと言うわけです。短期では円高になっても、長期では円安基調だということ。
 この国に不全感を抱いていながら、海外に飛び出さない息子達にしびれを切らして、自分たちが海外移住っていうこともあるかなぁ、 
 黄泉の国へのオン・ザ・ロード - 葉っぱのBlog「終わりある日常」
黄泉の犬
 ♪YouTube