戦争より主夫として子育てをやりたい。

 ◆年々に わが悲しみは 深くして いよよ華やぐ いのちなりけり (岡本かの子『老妓抄』)
 マイミクさんのコメント欄で本題はGORDIASさんのエントリー「私、産みたくありません。」だったのですが、脇道にそれて、赤木さんのことに触れたことが最近ありました。
 その経緯は、上のエントリーを読んでいると、目覚めた女に人には、特に「なんでおんなになんか生まれてきたんだろう」 と言う問いを執拗に抱え込んでいる人がいらっしゃると改めて思いましたが、僕もかって、女子大学生のブログで、それまで、本の話だとか、色々やりとりやっていたのですが、
 「男と女」の話になって、「子を産めない男」の空虚さみたいなノリで、女の子はいいよなぁ、「子供を産めるんだもん」って言ってしまったのです。
 彼女は怒って、僕は出入り禁止になってしまった。理屈ではなく感情的な反応だと思いますが、それでも、僕はナットクの行かない狐につままれた情けない状態でした。その記憶が蘇りましたね。
 恐らく、僕の中に、「なんで男なんかにうまれてきたんだろう」 というのがありましたね。「女って羨ましいなぁ…」って、 そんなにいやなら、いつでも変わってあげるよ、
 そして、マイミクさんにこうコメントしたわけです。

そんなノリの延長線上にも赤木さんの「オレをもらって下さい」があったじゃあないですか、
でも散々、フェミニの人たちに攻撃、無視されましたね、そのあたりに僕は違和感があるのです。
「子育て大好きな男もいますよ」
赤木さんの、「希望は、戦争」より、こちらの話題の方が個人的には興味がありますよ、
論座」で取り上げればいいのにねw、
あの募集はまだ生きているのか、赤木さんに訊きたいですね。

 そしたら、赤木コミュの方から驚きの情報です。何と、女子リベ  安原宏美--編集者のブログで、赤木智弘さん、「強者女性」に「かわいい!」といわれるの記事がアップされている。フランスの雑誌の日本版でつい先日発売されました『NUMERO』に掲載されているらしい。とても、面白い記事で、ナットク、ナットクと頷いていました。
 赤木さんのインタビュー記事もあります。勝手に孫引用。

専業主夫になりたい」赤木智弘
  僕はバブル崩壊の余波で正社員になることができず、いまだ非正規労働に甘んじている「若年男性」です、といっても31歳ですが。
  「結婚」は「恋愛のゴール」というハッピーな意味もあるんでしょうが、経済的には自立できない女性を 「専業主婦」という立場で男性が養ってきた一面もあるのは事実だと思います。
  「専業主婦」は「第3号被保険者」と言い換えてもいいですが、これは、「厚生年金や共済年金の加入者(第2号被保険者)に扶養される配偶者で、年齢が20歳以上60歳未満、年収130万円未満の人」のことです。全国に約1109万人おり、このうち男性は約8万人。99%以上が女性です。
  「正社員で働いている」という点から強者と弱者に分けると、「強者男性」、「強者女性」、「弱者女性」がいて、その下に家庭に入るという選択肢もほとんどない「弱者男性」がいるということをまずは認識してほしいなあと思っています。
  僕はフリーターですから、経済的「弱者」です。弱者の立場として強者からの働きかけがないと、なかなか動くことはできません。30歳を過ぎた男性でありながら、フリーターであるという「負い目」があるからです。ですから、強者女性は積極的に弱者男性にお声をかけていただけないでしょうか。
 心の底から就職氷河期をうらみたくなります。 
 少なくとも私は、年齢にこだわりもありませんし、女性をコントロールしたいというようなマッチョな欲望も持ち合わせてはおりません。むしろ肉体的に弱い存在である女性に合わせることで、女性の仕事の負担を減らすという、生活が楽になる方向へのシフトチェンジに、「専業主夫」として内助の功に励みたいと思います。社会だ的には1%未満の立場なので、「レア」という価値はあるかもしれない(苦笑)。
  最後にこんな僕ですが、ご興味がある女性はメールをぜひください。お待ちしております。けっこう本気です。

 思わず大向こうから「頑張って」と、叫びたくなりました。拍手!
 戦争に行くより、掃除洗濯、料理したり、子育てしたり、本を読んだり、一緒に映画を見たり、芝居を見たり、コンサートに行ったりと、そして、時々論壇時評を書く、いいじゃあないですか、
 赤木さんは、本気ですよ。「専業主夫」の論客に萌える女の人が一人でも多く手を挙げれば、世界はまだまだ、信じられるし、希望がある。