JUNKU大阪 トークセッション

頭山満と近代日本

頭山満と近代日本

 ◆追伸:ところで、トークにおいて共同体を大事にする保守主義者である中島さん自身がそのことと戦争を希望と言っちゃうことで流動化を叫ぶ赤木さんとの立ち位置とどう違うのか、赤木さんが、毎日新聞の夕刊(11月22日)の「文化 批評と表現」の紙面で、中島さんと『アジア対談』で、赤木さんは、こんなことを言っていましたね。

赤木 「戦争がしたい」って要約すると単なる破壊願望だと思われるし、それを否定すれば「あれはレトリックであって、赤木の本心は別にある」と言われます。そうじゃなくて、本心は両方にあるんです。
 自分たちフリーターは働き続けても、昇給はなく安定は望めない。何とか社会階層を流動化させたい、変えたい。でも、従来の左派が代表してきたのは正規労働者であって、つまり我々は左派からも見放されている。だから、階層が流動化する機会としては、戦争だって希望になるのではないか。本当は、戦争は回避したいのだが、というのが骨子です。

 この辺りが微妙なところで、「戦争」はネタ的に弄ぶことは絶対してはいけない聖域なのかという疑念があります。僕にも考えが纏まらないところがあるので、赤木コミュで、トピックを立ててみました。現在のところコミュに加入しないいとカキコ出来ませんが、色々と意見を聞きたいと思っているのです。「あえて」であり、「レトリック」だと中島さんは了解した上での赤木応援だと思いまが、そこのところに多少の疑念があるわけです。
(共同体を死守する保守と戦争がドッキングすると怖いものがありますからね)
パトリオティズムナショナリズムの問題、まあ、草の根右翼的市民運動と言ったものをどう理解するか)
 単に戦争を戦略として語っていない自死的な本気度が赤木さんには、あるのではないかと、思っていますからね。ただ、1975年世代として、二人の間に外から窺い知れないものがあるかもしれない。中島さんは、赤木さんは、もの凄くクレバーな人だったと、盛んに言っていましたからね。
 そういうこともあって、「あえて」、「あえて」でも戦争は、希望と言っちゃあいけないのか、というミクシィトピックを立てたのです。
 ◆今晩ではなくて、もう昨晩ですか、中島岳志ビッグイシューを応援す』の講演に行ってきました。
 「100パーセント失敗の予言をこえ4周年をクリエイトした」水越洋子(ビッグイシュー日本版編集長)とアジア研究者として、積極的に論壇にもイシューしている中島岳志が、「いまなぜ、どうしてビッグイシューなのか」、そのような切り結びが会場の熱気とも相俟って、とても楽しいトークイベントになりました。ビッグイシューの販売員の方もお見えになっていましたね。彼に聞くと中島さんの「中村屋のボース」を読んでとても興味を持って自ら進んで会場に足を運んだらしい。中島さんは大阪の人で、学生時代、この人からよく「ビッグイシュー」を購入したと言う。そんな和やかなエピソードもありましたが、現在、札幌で、北大の公共政策大学院准教授をしているのですが、ビッグイシューの立ち上げに尽力したらしい。驚いたことに行政の許可をもらって、札幌市内にブースを確保して販売していると言う。この方式が前例となって、他の地方自治体にも飛び火する予感がしましたね。中島さんの行動力に驚きましたよ。
 そのような書斎に閉じこもらない論客としてのスタンスが、赤木智弘に対する強い思い入れにもなったのか、お題が「ビッグイシューを応援す」だったのに、1975年生まれの同世代としての共感もあって、後半で、「赤木智弘を応援す」のような語りで、一席喋りましたね。内容は先日、毎日新聞で掲載された赤木さんとの対談紙面をより明確にイシューしたもので、「自己責任」、「俗流若者論」を語ってしまうオヤジ連中をも攻撃してくれました。会場には僕を含めて、司会の福嶋さん、対談相手にも加わったビッグイシュー代表の佐野さんとか、黒猫さんとか、結構、オヤジ連中も来ていましたがw。ビッグイシューを購入する層は20代の女性が一番多いみたい。
 最新号の特集は「若者をホームレスにしない方法」です。
 街角でビッグイシューをご購入下さい。今は300円に値上がりしました。160円が販売者の収入になります。ジュンク堂本店でバックナンバーフェアを行っていますが、(2007年12月10日〜2008年1月10日)最新号だけは購入できないわけです。
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