京都でブック&カフェ、そして感染寿司?

私のガラクタ美術館

私のガラクタ美術館

京都に出かけついでに古本を持参で三条、御幸通りのマンションの二階にあるアス○○○書房に寄る。
東京時代は古本を良く売り捌いたが、こちらに来てからは友達にあげたりとか、図書館に寄附とかしていて古本屋で本を売るということはなかったのですが、交通費と昼飯代ぐらいになればOKと思い、精々手で持てる冊数で、見積もりやってもらったら、予想以上の金額でした。ひょっとして、下記のリストから1,2冊もらしているかもしれないが、僕の頼りない備忘では、かようなライナップです。
もし、新中古書店にもって行けば、多分、桁が違う値付けだったでしょうねぇ。やはり、当該の古本屋にあった本を持ってゆくと、回転寿司と珈琲代が浮きます。しめて、2500円也でした。これから京都に行くときは古本持参ですねぇ。

多田富雄『私のガラクタ美術館』
高橋源一郎『ゴーストバスターズ 冒険小説 』
種村季弘『怪物のユートピア 増補改訂版 』
秋山庄太郎『麗しの銀幕スタア Serai books 』
宮台真司『世紀末の作法 終ワリナキ日常ヲ生キル知恵 』
深沢七郎『極楽まくらおとし図』
川本三郎『読書のフットルース』
植田康夫『読書日録大全 』
出版ニュース社の『カバー、おかけしますか? 本屋さんのブックカバー集』

京都御所を抜けて大学図書館に行き、月刊誌『文藝・5月号』を読む。赤木智弘氏の書評が掲載されていました。森達也さんの『死刑〜』の書評なんです。書評家としてもデビューするのかなぁ。
磯崎憲一郎氏の小説『眼と太陽』をじっくりと読む。文藝賞受賞作『肝心の子供』に続く二作目ですが、磯崎さんの引き出しは深く大きいですね。これからの作品が本当に楽しみです。昨夜、偶々2005年7月12日にABCで開かれた保坂和志小島信夫の対談トークを聴いたのですが、確かに、その日、その場で予測不可能性に晒されて緊張感の元で聴くべきトークであって、音声復元して聴いても、その再現は不可能であるけれど、次第に感情が揺さぶられ、終わりに涙腺が緩んでしまうのです。心地よい感染です。
磯崎さんの作品には読み手を感染させる強度がありますねぇ。
珈琲が飲みたくて出町柳「出町輸入食品」に寄って珈琲とビスケットをサービスしてもらう。ここは単なる試飲ではなく、本格的にカウンターに座って珈琲が無料で飲めるのです。オマケに今日のメニューは「ゴールドマウンテンblend」でとても美味しかったです。あまりにも幸福な気分だったので、女の子に豆を買うよと、思わず、言ってしまった。100g600円です。そんでも、2500円の収入があるから、いいってことです。

旅の終わりの音楽 (クレスト・ブックス)

旅の終わりの音楽 (クレスト・ブックス)

今、読んでいる本はエリック・フォスネス・ハンセンの『旅の終わりの音楽』で、地元の図書館のリサイクル棚にあったのです。600頁長編です。タイタニック号の楽団員の生涯をモチーフに壮大な悲劇を妄想した物語と言ったところですね。くねくねした粘着力のある文体です。こちらは、読み終わってもリサイクル本だから、古本屋に持っていくこともできない。図書館も受け入れてくれない。処分に困るけれど、図書館のリサイクル本って結構、面白い本があるんだよねぇ。