宇野常寛の想像力

ゼロ年代の想像力

ゼロ年代の想像力

前日のエントリー「府民にハッパ」の続きなんですが、橋下知事にとって、政治は自己表現ビジネスの延長戦上で最高の舞台を得たと ハイテンションになっているんでしょうねぇ。法曹からテレビへと舞台が変わっても結局政治が彼の最高の舞台なんでしょう。
地元の新聞によると、橋下知事はもう国政に打って出るんではないかという観測記事が出ていました。まあ、今度の総選挙では早過ぎるから無理だと思うが、時期を見計らって中央に出て行くかも知れない。道州制を採用するためには、衆議院議員になるのが近道でしょうねぇ。そういう大義名分のエックスキューズは出来るわけだ。どちらにしろ、彼は中央志向でしょう。その方がより自己表現の舞台が揃っているから。ただ、思想性がほとんどないと思うのです。自己顕示がない交ぜになった「決断主義」で、公約も任意の選択肢の一つで、石原慎太郎のような頑固な思想性に基づいたものでもない。 小泉一郎のような「虚無」に支えられた頑固さもない。
動員ゲーム=バトルロワイアルを生き抜く夜神月なのではないかと、 宇野常寛の『ゼロ年代の想像力』を読みながら思いました。動員に効果的な物語をその都度、仕入れる。
宇野さんのこの本は人文書では珍しく、街の本屋さんの店頭を賑わせています。気になって購入していたのですが、先日、やっと読み始めたら、面白い。
ずう〜と、消化不良になって、澱のように溜まっていた、もろもろのことが腑に落ちたりして、啓発されましたよ。著者は赤木智弘中島岳志白井聡より若い1978年生まれだと言うからビックリしてしまう。ウラゲツさんによると、こんな広報がありました。

三省堂書店神保町本店4階イベント&フェア
ゼロ年代を葬送するのは10年代では遅すぎる」と謳い、新しい想像力を模索するためいま、停滞する批評を更新する決定的な評論として、各紙書評でも話題の『ゼロ年代の想像力』の著者、宇野常寛さんを中心とした、若手批評家によるトークセッションを以下の通り開催いたします。
★「若手批評家サミット2008 ウェブコミュニティとコンテンツの未来」
宇野常寛×荻上チキ×濱野智史トークセッション
日時:平成20年10月12日(日)14:00開始(13:30から入場開始)
場所:三省堂書店神保町本店8階特設会場
料金:入場料500円(現金にて)を当日受付にてお支払いください。
ご予約・お問合せ:三省堂書店神保町本店4階 電話03-3233-3312(代)
※先着50名様まで受付いたします。ご来店のお客様には整理券を配布しております。
※お電話でご予約のお客様には当日整理券をお渡しいたします。
トークセッション終了後にサイン会を開催いたします。

僕は宇野さんのトークをじっくり聴いてみたいですねぇ。ビデオニュースドットコムで、放映しないかなぁ、宮台真司さんとのバトルトークを聴きたいです。今、じっくりメモしながら噛みしめるように遅々として読んでいます。宇野さんの批評の眼力が橋下知事の分析に使え、ハイテンションで突っ走る橋下知事って、「何者?」っていうのが少しは見える気がしました。