乳房が膨らんできた(汗)

できそこないの男たち (光文社新書)

できそこないの男たち (光文社新書)

今日、病院で診察したら、順調にPSAの数値が上がっている。こんな場合、順調っていう言葉を使うべきではないけれど、先生が使ったので僕も使いました。ヤバイ順調です。
三ヶ月に一回、ゾラデックスの皮下注射をして、効果を補助するためにカソデックス錠を服用しているわけですが、結局、男性ホルモンに依存しない癌細胞が元気君になってしまい多数派工作をしているわけです。
そもそもホルモン注射って最初は効くけれど、段々と効かなくなるわけで、一応織り込み済みでもこうやって数値化されると、やはり胸が騒ぎ、弱気になります。
検査時系列情報の一覧表を見ると、「テストステロン」と「PSA」の項目がある。テストステロンの下限は2.01/上限は7.5。PSAは上限が4、下限はなし。(単位いずれもng/ml)。
テストステロンと言えば男性ホルモンですねぇ。テストステロンは前立腺がんを刺激し、テストステロンが産生されていると前立腺がんは増殖して広がり続けます。ということですが、僕のテスストテロンは0.05で下限から大幅に下がっている。にも関わらす、PSAの数値が上限を超えなんとしているということは、 男性ホルモンに関係ない癌細胞が増えているということでしょう。
そういうざっくりと切り取った僕の素人的な見立てです。
先生にもその旨を言いました。「もはや、性ホルモンに依存しない癌細胞が顕在化したわけだ」、簡単に言えばほぼ間違いないと言われました。
性問題に回収して処方箋を見つけるのはわかりやすいけれど、もう、そこにジェンダー問題がないとすると、解決、処方は複雑怪奇になるし、予測不可能性が前面化する。別の戦略を立てる必要があるのです。
それはそうと、テストステロンについては福岡伸一の『できそこないの男たち』で、ソネアキラさんがレビューしているように擬人化して面白く語っていますねぇ。
やっかいな男性ホルモンですが、抑え過ぎて、左胸の乳房が膨らんできたので、先生に「ひょっとして乳がんの兆候ではないか?」って訊きましたが、それはクスリの影響で心配ないと笑われた。稀な例として男性でも乳がんにかかるけれどねぇw。
そして今日選択した処方箋は、思いきってカソデックスの服用を一ヶ月間やめる。バックラッシュでゾラデックスの効果が現れてひょっとしたら、PSAの数値が下がるかもしれないという淡い予想です。そしてそんな甘い予想が外れれば、以下のように(1)から(4)まで処方を行うわけです。
まあ、これらは延命の先延ばしですが、明日のための前立腺癌治療データの一つにでもなればそれで良いとしなければならないですねぇ。
(1)オダイン錠(フルタミド)
(2)エストラサイト
「再燃前立腺癌に対するパクリタキセル,カルボプラチン,エストラサイト併用化学療法に関する検討」日本泌尿器科学会雑誌(0021-5287)94巻2号 Page326(2003.02)
(3)デカドロン錠0.5mg
泌尿器科疾患..前立腺癌(他の療法が無効な場合)、陰茎硬結。
(4)再燃した前立腺がんに対するドセタキセル投与の現状【癌治療学会2008】今年8月、ホルモン療法抵抗性の再燃前立腺癌治療薬としてドセタキセルが承認された。http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/829A7C84-FFDF-4654-8FA8-BF1B0EB2A413.pdf
参照:前立腺癌の治療日記