社史/図書恵贈のお願い

星間商事株式会社社史編纂室

星間商事株式会社社史編纂室

bk1の新着書評サイトをサーフィンしていたら、三浦しをん『星間商事株式会社社史編纂室』のレビューを読んで、そう言えば大阪の『エル・ライブラリー』(大阪産業労働資料館)で、「図書恵贈のお願い」のエントリーが立っているが、反響はどうなんだろうか?って気になりました。

労働・経営労務・経営史等の研究者の皆様にお願いです。
自著を発行されましたら、当館に1冊ご恵贈いただけませんでしょうか。恵贈いただけましたら、ブログにて内容紹介記事を掲載させていただきます。

色々と仕掛け工夫をなさっているんだと思っていますが、僕はたまにエル・ライブラリーの棚を覗くと結構、オモシロイのが非売品の社史なのです。でも、残念なことに一部上場企業の社史しか見当たらない。社史専門図書館があるかどうかしらないけれど、資料として貴重ではないかと思う。僕も昔いた会社の社史をエル・ライブラリーに寄贈したけれど、中小企業の社史なんか読んでいても楽しい。「社史の恵贈」なら反応があるのではないか?って思いました。
参照:社史について調べる | 調べ方案内 | 国立国会図書館

社史の研究

社史の研究

ところで、先月、知人から塩山芳明の『出版奈落の断末魔〜エロ漫画の黄金時代』という本が業界ものとしてとてつもなく暴露的で抱腹絶倒で興味があるなら送りますよ?っていう御好意があった。
だけど、送ってもらうには手間暇、送料もかかるから、そんなにオモロイなら地元の図書館にリクエストするよと、断ったのですが、一昨日、その図書館から連絡が入り、入荷していました。顔見知りのスタッフの御婦人から『○○〜エロ漫画の黄金時代』を受け取ったのですが、この〜、さわやかジジィに相応しからぬ本ではないかw?っていう冷ややかな視線を感じました。多分考えすぎ。でも、よくリクエストで取り寄せてくれたと思う。
確か、本書は近畿の図書館で蔵書しているのは、地元の図書館を入れても2.3館でしょう。
さっそく読み始めたらエロ雑誌、エロ漫画家のことは殆ど知らないのに「出版流通業界」の裏街道、編集プロダクションの実態が垣間見えて小田光雄の『出版状況クロニクル』に増して勉強になりましたよ。
ということで、エル・ライブラリーの選書担当者のおメガネに適わぬ資料かもしれないが、塩山芳明の『出版奈落の断末魔〜エロ漫画の黄金時代』はオモロイだけではなく資料価値としても貴重ですよと推薦したい。この本なら、エル・ライブラリーの労働資料としても価値があるのではないか?
業界ものも揃っているが、かような編集プロダクションものはなかったと思う。労組とは無縁の労働現場の実態を知るにはいい資料になると思う。
もし、知人の手元に本書が、まだあれば、寄贈お願いしたらどうだろうと思ったのでした。
「社会・労働専門図書館」に相応しいと思う一冊だと思います。
出版奈落の断末魔―エロ漫画の黄金時代

出版奈落の断末魔―エロ漫画の黄金時代


追記:こちらの本も面白そう。bk1レビューで紹介された『日本でいちばん大切にしたい会社』 です。
日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社

頑固にも実業に徹する会社は恐るべきものがある。