小雨降る御堂筋/詩人?


今年の師走は雨のプロムナードっていう気分ですねぇ。
久しぶりに木曜日(12/3)夜の梅田に出かけましたが、
学生時代(40年位前)の方が人も多く猥雑であった。
何か街そのものが、哀しい雰囲気。
そんなヨドバシカメラの前で、友人を待ち合わせしていたら、
ふと和装の麗人が信号が変わるまで、雨を避けて僕の傍らに立ち止まった。
あれ!リアルな彼女に会ったことはないけれど、
先日、上京したおり購入した雑誌に掲載されていた、女流詩人ではないか?
雑誌に載っていた同じ柄の着物でした。
「僕はファンの一人です」って声かけすると、ビックリさせるし、万が一間違いと言うこともあるからねぇ。
じっと見つめるにはあまりにも近すぎる。
こういう偶然は詩人が「詩の朗読」で体験した神秘体験とは次元が低いけれど、
雑踏の中で和装の女流詩人の、そこだけ別の時間が流れている気がしました。
ということを書きながら、もし別人ならゴメンなさい。
詩人・起業家はどのようにドッキングするのか僕にはわかりにくいところがあるけれど、
和装で街を駆け抜ける詩人は日々ブログは更新するし、神出鬼没で東、西へとしょっちゅう移動しているみたいだし、事業仕分け人に負けない女忍者ぶりですねぇ。
そんな、動く人が偶々、ここに立ち止まった不思議に驚いたわけですが、
あくまでこれは僕の独り善がりな感想です。詩人にとって預かり知らぬことですw。
田村隆一祝婚歌」詩集『水平球』より

おまえたち/木になれるなら木になるべし
おまえたち/水になれるものなら水になるべし
おまえたち/人であるがゆえに/鳥のごとく歌うことなかるべし/虫のごとく地を這うことなかるべし(中略)
おまえたち/人の子は/母国語の海のなかを漂流しながら/ときによっては金色のウィスキーを飲み
ときによっては鳥のごとく歌うこともあるべし
ただし人の子が人になるためには/木のごとく/水のごとく
そして(ここが重要なのだが)/木にならず/水にならず/鳥にならず/言語によって共和国をつくらざるべからず
人よ人の子よ/ぼくをふくめておまえたちの前途を心から/祝福せん/されば

みなさん、良いお年を…。そろそろ、年賀状を書くモードになりました。
Kelsang Chukie - Jipe Phayul Dranshug :