あるがままに

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あるがままに

日本辺境論 (新潮新書)
昨日、病院の図書室から借りた笠智衆の『あるがままに』を読了。
書影に笠さんの横顔の写真が表紙になっているのですが、
晩年のオヤジの顔を思い出してしまった。
やはり明治生まれで笠さんより7つばかり若い。
笠さんは「第一乙」だったのに、召集されなかったのですねぇ。
本書を読むと、内田樹の新書大賞をもらった『日本辺境論』のイメージが身体化しましたよ。
そうか、「笠智衆は日本のお父さん」なんだ。
アメリカなら、「ジョンウェイン」、フランスなら、「ジャンギャバン
ジョンウェインにしろジャンギャバンにしろ「中心」を痛いほど感じるけれど、
笠智衆には「中心がない」、「辺境そのもの」って感じ。
だけど、凛々しい。強者/弱者の二分法とは違うステージで生きている。
おそらく、この国もそんな生き方で生きることが結局普遍につながるのではないか。