宙返り

宙返り 上 講談社文庫 お 2-9宙返り 下 講談社文庫 お 2-10
明日から予定では約一週間入院ですが、持ち込みの本は大江健三郎の『宙返り』にしました。不謹慎かもしれないが、劇画のノリで読んでいます。
「宙返り」から『水死』までは、初期、中期の大江と違って読み手の僕は存分にストリーテーラーとしての大江を楽しんでいるのです。
時々読みながら笑ってもいます。多分、作者としては笑いの仕掛けではないところであっても僕の「笑い」を擽るところがあるのです。
その奇妙なズレも面白い。僕は真面目ではないのでしょうか?
病室内の選書としては最適だと思います。抗癌剤による免疫力に悪影響を与えないでしょう。