日本のこれから無縁社会・働く世代の孤立を防げ

前日のNHKスペシャル続編とも言うべき「無縁社会」討論番組を視聴したが、女と貧困ネットワークの栗田隆子さんがせっかく登場したのにほとんど発言の機会がなかったね。
宇野常寛さんは生き生きとしゃべっていたが、栗田さんが怒ってイライラしているのが見受けられた。
あの司会者のコーディネーターぶりに期待していなかったが、(元NHK池上彰さんにやらせてみたいなぁ~と思いました。ゲストの奥谷禮子さんはひどかった。しばしば彼女の発言で方向指示器が迷走した。)
益々「無縁社会ってなんのこと?」ってわからなくなった。
概念としての「無縁社会」を明確に措定して進行しないとダメですよ。
僕が一番聴きたかったのは【人は一人でも、社会システムに包摂されて生きられるか?】、【縁なき衆生は度し難し】と言われるがにもかかわらず仏や縁が見放しても見放さない社会システムの構築が政治の仕事ではないか?そのためには高負担の税制改革。「生活インフラ」の最適化を計るツールとしての「国民総背番号制」(リストバンド)導入の是非など、
そんなテーマでカンカンガクガクやって欲しかった。
有縁社会を単に「心」の問題に回収したりすべきではない。
【金の切れ目が縁の切れ目】で「金があれば人が寄って来る」誰かが最後に言っていたが、資本制OSの中で生きている限り「心」より説得力がある。
相撲の八百長問題を「人情相撲」で論点をズラすのも「金」を隠蔽して「心の問題」に回収するのと変わりない。
かような問題を検証したり論争したりする時は「心」は禁句にしないとダメですよ。論点が限りなく散漫となり、見えなくなる。