放射能とガン撲滅運動

昨日の続きですが、1975年に国家プロジェクトとして、アメリカで「ガン撲滅運動」が立ち上がりましたよね。あれからもう四十年近い。ガンの原因究明、治療も遅々として進んでいない。
チェルノブイリ、フクシマの放射能で最も懸念されていることはガンに罹るリスクが高くなるということであってそれで放射線量の基準値を設定している。ならば、「ガン撲滅」が達成できれば、放射能怖れずに足りないということになる。
少なくとも大幅にリスクが軽減される。
放射能半減期が何十年、千年、万年……と言われて放射能に汚染されたものをず〜と閉じ込める作戦しかないのかと思うけれど、
せめて、「千年」以内に医療技術が進歩して「ガンが撲滅」されることがあり得るかも知れない。そうなれば又、局面は変わる。
ただ、現段階では「ガン撲滅」が絵に描いた餅で、むしろガンは生き物の「いのちのひみつ」にかかわる問題で先の読めない状況になっている。こちらも勝算がないわけですよ。一方で放射線汚染物質の処理方法も解明されていない。
だから身動きの取れない状況の中で脱、反、推進、卒、縮…、とか様々な言説が行き交っているのですが、
僕的にはもっとも可能性の高いのは「ガン治療のスイシン」だと思う。
甲状腺がんはこどもがもっとも罹りやすいと言われているが「甲状腺がん」に関しては絶対的な処方箋が確立されるとか、
効果のほどが疑問符される「抗がん剤」の極め付きな開発、もしくはそれに代わるべき新たな治療技術。
それを一つ一つクリアして行くことでこれらの問題系を少しずつ臨床的に解決して行くことしかないのか。
人びとを含めて生態系の日本列島を「とぼとぼ」とキュア、ケアするしかないのか。もはや罹患したのです。
患者のポジションでトークするならば、何とか細いけれど回路が見える気がしないでもない。