再読・「困ってるひと」

日々のほのぼの | 本の感想、コラム。【ほのぼの】[副] かすか。ほんのりと、温かみが感じられる様子。
フォークナーの『八月の光』をやっと読了したら、何故かもう読んでいる大野更紗の『困ってるひと』に又、手を付けた。
再読なのに面白くてやめられない。そもそも「闘病記」って読むにしても気が重い澱がどんよりと残って再読なんて考えられないのに「困ってるひと」は違う。闘病記を越えている作品ですよ。
八月の光」のリーナ・グローヴは「困ってるひと」なのに、堂々としている。たじろかない。
どこまでも旅が続く。リーナの根拠地が内在しているのでしょう。キリスト教がバックボーンにある強さかもしれない。結局、宗教・哲学なのか。