古井由吉

いわゆる〔内向の世代〕っていう作家たちは、僕には苦手であった。それが、最近、後藤明生も気になり始め、読み始めるようにはなったが、古井由吉で読了したのは、『杳子・妻隠』(新潮文庫)のみで、他の本は手はつけたものの、中断してしまった恥かしい想いがあります。それなのに、“うたかたの日々”のソネアキラさんは、この度、発売された『野川』は、ぼくの想いを先取りしてくれたのか、既刊の古井由吉を読みきることは出来なかったが、今度の『野川』は今までと、違った文体で、夢中に読むことが出来、最近読んだ小説が色あせて見えた、“ぼくも年をとったのかな”っていうコメントをしていましたが、最大限の褒め言葉に聞こえました。でも、20代の“「壁の中」から”のkingさんもオススメ評をbk1にアップしているし、まだ、お若い“吟遊旅人”のぴぴさんは、苦労して苦労して読んだが、読み終わった後から、じわりと、『野川』の良さが沁みて来て、いまだにその余韻が続いているらしい。ぼくは、とうに読み終わっているべきなのですが、まだ、読んでいないのです。あんまり、みなさんの評判がいいので、早く読みたくなりましたが、トマス・ピンチョンの小説に引っかかっているのです。彼の小説は面白いのですが、前に中々進まないのです。それで、『野川』を忘れないように、このブログにカキコしました。今、本棚から多分、絶版であろう、発売がリブロポート、発行がトレヴイルの古井由吉×田中康夫対談『フェティシュな時代』という本を見つけました。やばそうで、エロエロで、アブな雰囲気の本ですが、これも読んでいません…。ブックオフで見つけたのです。
♪『仮往生伝試文』http://inthewall.blogtribe.org/entry-2988f9fce63d8c35314e7215e6cac979.html
♪『びわさん復刊情報』http://biwa.blogtribe.org/entry-ca4e363ce7445528045468dee8abb7f4.html
杳子・妻隠(つまごみ) (新潮文庫)書くことの戦場 後藤明生 金井美恵子 古井由吉 中上健次愛と文体―フランカへの手紙1961-73 (2)野川愛と文体―フランカへの手紙1961-73 (1)