あ〜あ、無常

久し振りに駅前のTUTAYAに寄って、ゴダールの『映画史』を探す。確か、去年あったので、見当をつけてうろうろするが、見つからない。仕方がないスタッフに聴く。男の子は、そもそも、ゴダールを知らない。まあ、こんなことでは驚かない。松本清張も、司馬遼太郎も、澁澤龍彦も、三島由紀夫も知らない子が一杯いるので、そんなもんかと、冷静にゴ、ダ、−、ルで、「映画、そして歴史の史だよ」と端末のキーボードを打つ男の子に指示する。と、傍にいた女の子が、にこっと笑って、『ゴダール』、知っているとばかり、男の子を押しのけて、さっと、『映画史』と検索する。

うれしいね、彼女はゴダールを知っているんだ。取るに足らないことだと、お思いでしょうが、最近は、本屋でも、図書館でも、訊いて的を得た反応が少ないので、嬉しいもんです。それで、気分が良くなったのだが、残念、もうありませんでした。確かに去年、棚にあったんだが、本部でカットしたのです。かようなフランチャーイズ方式では、すべて本部任せなので、貸し出し頻度の少ない品目はすぐに消えてしまう。あ〜あ、去年、借りとくべきだったと、後悔しても、もう遅い。

shohojiさんに寄れば、ベルギーでは図書館に置いているとのこと。京都、大阪の図書館ではありませんでした。三万三千六百円か、躊躇しますね。日本の政府はお金が余って、ODAとか、イラクへとか、アメリカの国債を買うとか、ハコものを建てるとか、高速道路をつくるとか、してますが、図書館のインフラ整備に投資して欲しい。単に本だけでなく、情報センターとして、地域の「知のデーターバンク」として充実させて欲しい。少なくとも、京都、大阪の中央図書館がゴダールの『映画史』を資料して置いて欲しいものです。仕方がない、本の『映画史 ?・?』(筑摩書房)で我慢しますか、
ジャン=リュック・ゴダール 映画史 全8章 BOX [DVD]賭博者 (新潮文庫)風の歌を聴け (講談社文庫)道頓堀川 [DVD]