経営コンサルタントをしている○馬勝氏から「時事解説」のメールが来ました。

  M&A  攻防 キーワード集
ポイズンピル, ゴールデンパラシュート, スタッガードボード, ホワイトナイト
パックマン・ディフェンス, ジューイッシュ・デンティスト, ショー・ストッパース,
コーチド・アース・ディフェンス

「敵対的M&Aに対抗する手段として『ポイズンピル』の手法を学びましたけど、他にも?」

「うん。敵対的M&Aの防衛策は他にもいろいろあるんだ。じゃあ今回はそれらの手法を見ていこうか。 
まずは敵対的M&Aを予防する方法からなんだけど、ポイズンピルと同じく有名な予防策に
『ゴールデンパラシュート』というものがあるんだ。」

「ゴールデンパラシュート?『金の落下傘』ってことですよね?」

「そう。『ゴールデンパラシュート』っていうのは敵対的M&Aで企業が買収された時に備えて、
企業の経営陣の解任に対して巨額の割り増し退職金を払う契約を設けておくことなんだ。」

「そうすると敵対的買収企業は経営陣の解任に対して巨額の退職金を支払わなきゃいけないから買収コストが膨らむものね。
経営陣にとっては敵対的買収という危険な状態から多額のお金をもらって飛び降りるから『ゴールデンパラシュート』って呼ばれるのね。」

「そうだね。予防策としてはこの『ゴールデンパラシュート』の他にも全取締役が一度に選出されないように
役員の改選時期をずらして部分的に選任を行う『スタッガードボード』と呼ばれるものもあるんだ。」

「『スタッガードボード』は全役員の改選を避けて、敵対的買収企業に経営権を握らせない手法ね。」

「そう。それから実際に敵対的買収を仕掛けられた場合の対抗策もいろいろとあって、
有名なところでは『ホワイトナイト』っていうものがあるんだ。」

ホワイトナイト?『白馬の騎士』ですか?」

「うん。『ホワイトナイト』っていうのは買収をかけられた企業の経営陣が自分達を
追い出す恐れのある敵対的買収者よりも、友好的な他の企業に買収を依頼することなんだよ。」

「友好的な企業、つまり『白馬の騎士』に助けを求めるってことか。」

「対抗策は他にも、買収をかけられた企業が逆にその企業を買収にかける『パックマン・ディフェンス』や、
敵対的買収者の社会的弱点をマスコミなどを使って宣伝することによりイメージダウンを図る『ジューイッシュ・デンティスト』、
法律的な障害を見つけて買収を阻止する『ショー・ストッパー』、買収完了までに魅力ある事業資産の
ほとんどを売却する『スコーチド・アース・ディフェンス』などがあるんだ。」

「こうしてみると敵対的M&Aもいろいろな手法で企業同士の『戦い』が行われるんですね。」

成程、ホリエモン騒動の参考になりました。○馬勝さん、ありがとうございます。