ブログの文体、賀状を書かなくては…。

 ブログを始めた頃はbk1の書評投稿をネット環境に慣れる手遊びとしてやっていたため、何となくその癖がついていたのか、1600文字の書評コラムのような語り口になっていました。レビューの方に特化した語り口ならたとえ印象批評であっても、そして訳知りみたいに分析批評を頭をひねって書くならば、多分、論文形式に似たような文体になっていたと思う。
 まあ、僕自身の力量のなさもありますが、良く言えば分を知って日常雑記から敷衍して本に繋げてみたり、僕自身本屋の元店員のキャリアを生かして過去、現在の店頭雑感を挿入しながら、徒然に書き繋いだと思う。
 そうすることによって、自然と語り口がコラム、エッセイ風になったと思う。だからと言って、コラム、エッセイの文体を意識したわけではない。bk1の書評投稿の頃は意識はしていなかったのですが、次第に読んでくださる人がいるみたいで、それがきっかけでオフ会も行いました。版元さんから間接的にお礼のメールが来ると、もっとマットウに書かなくてはとプレッシャーがかかりますが、嬉しいものです。
 そんな風に次第に読んでくれる人の像が見え出し、いつしか、その日のエントリーによって誰々さん宛ての書簡みたいな文体になって行き始めたと思う。
 手紙文になると、どうしても主語は一人称で「私」、「僕」になる。生活の場で「オレ」と言っているのに手紙文では「オレ」にならないのです。それに、ブログや掲示板で良く見かけますが、三人称(本文でハンドルネームを主語にして)で書くのも可笑しい。助動詞も「です」、「ます」になってしまう。「だ」とか「である」では収まりが悪い。
 書簡体で、例えば僕のハンドルネームは葉っぱ64ですが、通常、「葉っぱ」でネット流通しているみたい。相手の方は殆ど、「葉っぱさん」と語りかけてくれます。僕の実名を知っている方でも「葉っぱ」です。僕もそのように言われる方が収まりがいい。大歓迎です。 でも、僕自身のカキコでいまだかって、「葉っぱは〜だ」と言うようなカキコはしたことがありません。エントリーの本文でも書簡形式でなくメッセージ性が強く、宣言調に近いものでも、三人称を使ったことはない。一人称複数(われわれ)も使っていないはずです。あくまで、「私(僕)は〜と思います」、「私は〜です」と一人称単数です。
 ハンドルネームが三人称か一人称かわからないが、「葉っぱは〜〜」と書くとどうも落ち着かないのです。そうやって呼ばれるのは嬉しいが、自分で言いたくないですね。
 僕はこの文章を誰かのことを思い浮かべながら書いています。誰かさんの手紙、そんなノリがブログの書き始めの一歩でいいのではないか、アップした件数は510件になりました。手紙日記のように書いていると自然と、「僕は〜です」調になりますね。
 こんな調子だから、大体日々更新でとうとう五百件越えたのでしょう。身の丈で書けますから…。年賀状も手紙の一種だからお得意のはずなのに、まだ何にも書いていません。短い言葉が書けなくなったのです。年賀にダラダラと書けませんからね。明日から書きます。