駒込一丁目

kuriyamakouji2006-02-19

 まっちゃんさんのブログ劇団ひとりの表紙画像を見ていたら、僕の住んでいた駒込駅南口から百メートルぐらいの木造アパートの二階を思い出しました。70年代から80年代の約十年位か、今はもう家賃の高いマンションになっている。昔は薬問屋さんで住み込み店員のための頑丈な木造の作りになっており、一応アパートになっていたのですが、マンション建設の問題にからんで入居者を募集していなかったのです。ひょんなことから、不動産屋を通さず紳士協定で安い家賃で住むことになったわけ。マンション建設が始ったら必ず出てゆくとの口約束で借りたのです。 そしてそれが十年もかかったのです。二階の部屋は五部屋あったが僕の友達を入れて三人しかいない、とにかく便利と環境のよいところで、当時、東京は美濃部都政で公園はフリーなので、本郷通を渡って六義園で朝の散歩とお手洗い、本駒込図書館も近くだし、巣鴨は目と鼻の先。しかし、この木造アパートはその古色蒼然たる佇まいで結構目立ったのです。
 山本真也監督の人気番組でトゥナイトがあったでしょう。風俗探訪がありましたよね、そしてその番組によく登場するアイディア満載の有名なラブホテルがお隣さんだったのです。そして、テレビカメラは当然この大正か昭和初期の絵になる建物をフレームから外したのです。そればかりではありません、今では数々の子役を輩出して有名な劇団東俳がその隣にビルを建てたのです。アパートの裏手は占いで有名な神栄館です。今思うとスゴイ刺激のある立地でしたね。階段も広くもうこんな普請には滅多にお目にかかることは出来ないでしょう。写真に撮っておくべきでしたね。
 東俳のHPに地図があったので紹介します。本当に同じ番地だったんですね、隣組。しかし、隣が連れ込みでしょう。僕は道路に面した二階にいるわけですよ、夜中によくアベックが丁度真下で、タタラ踏むのです。その深遠なやりとりを、手管を聴いてしまうのです。そんなアベックでもこの木造アパートの横溝正史江戸川乱歩の小説に登場しそうな存在感に暫し圧倒されるのか、「見て見て」と仲良くアパートを指差す不逞なアベックもいましたね。劇団ひとりの『陰日向に咲く』はまだ読んではいないが読んでみたいですね。画像でヘンな想いに浸ってしまった。
天窓もありました。
陽射しが天窓越しに差し込むわけです。
猫の気分になります。
隣の部屋に住んでいた友達は酔うとガラス戸を開けて
駒込駅のホームに向かって立ちションをするのです。
勿論、そんなのは無理で一階の屋根瓦を濡らすだけですね。
本駒込図書館の田端に向かってときわ食堂があるのですが、
ここはよく利用していました。
そうしたら、ナンダロウアヤシゲさんのブログ
この界隈の話が具体的に出てくるのです。
今日はときわ食堂で「何を食べたとか」
この人もあちらこちらを徘徊するのですが、
僕にとって懐かしい場所が多いですね。

陰日向に咲く
陰日向に咲く
posted with 簡単リンクくん at 2006. 2.19
劇団ひとり
幻冬舎 (2006.1)
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