ポイント還元・再販制

 財布は様々なカードで知らぬ間に膨れ上がってレジ前で焦る時がよくあります。そういう場合、店員に奨められるままに二枚目のカードを作成してもらい、それを使っているうちに一枚目も見つかり、そのままほっといて何とはなしに一枚目のカードを利用してポイント還元をしようとしたら、もう期限切れになっていた、二枚目のカードのポイントは殆ど残っていない。電化製品の場合は結構ポイントが大きいのです。地団駄踏んでも後の祭りです。梅田のヨドバシカメラでそんなミスをしたのに、久し振りにミナミに出てビックカメラに寄ったら、これまたポイント残高が2500円ぐらい期限切れとなっていた。残っていたらパソコン関係の雑誌でも買うつもりだったのです。しかし、日々買い物するスーパーのポイントはこんな失敗はしません。住んでいる街のモール街には本屋が二軒あるのですが、本屋もスーパーも同じポイント還元がある。昔は同じ商店街に属しても本屋だけは再販維持制度の兼ね合いもあってこのようなサービスには参加しなかったのに、いつの間にかこうなっているのだと、疑問を持ちながら駅構内にある本屋(モール街にある本屋さんと同じ系列なのでカードが使えるのです)で、500ポイントで差額を出して本体720円の木原善彦著『UFOとポストモダン』(平凡社新書)を購入しました。お米や野菜を買って貯まったポイントで(スーパー内の雑誌ではないですよ)本を買いますか…。
 再販に関する具体的なデータは意識して採録しているのですが、電車の中で読んでいた『本屋さんの仕事』で洋書専門店のメメックス代表安岡洋一氏が再販についてこんなことを喋っていた(p60)。

それと会社を立ち上げる際に注意したいのは、危機管理です。今まで日本にない洋書店をつくろうとしていたので、新しいビジネスを始めるのであれば、もし圧力とかがあっても絶対に潰されないビジネス・モデルをつくらなけらばいけないと思いました。最初に考えうるかぎりの問題点を見つけてクリアしておくために、いろいろな方にお話を聞きに行ったんですが、たとえば公正取引委員会の人とは、日本の再販制度があとどれくらいで崩壊するのかといったことについてディベートしました。洋書籍輸入協会には、日本のある出版社のデザイン書が海外で売られる際に日本の半値以下で販売されているんだけれども、その本を輸入して日本での価格よりも安く売った場合に問題があるのかということを聞きに行きました。そしたら、出版社や取次会社と再販制度の書類を交わしていなければ問題はないということでした。それで、ある出版社の本を半値くらいで販売していた時期もあります。するとすぐにその出版社の営業部長の方が来られて、定価で販売してほしいと言われまして。僕はすごくあまのじゃくな部分がありますので、そう言われると絶対に値段を上げませんでした(笑)。それ以来、その出版社とはずっとケンカしたままですが(笑)。