丹下左膳のこけざるの庭

資料が語る丹下左膳の映画史―大河内伝次郎から豊川悦司まで
 一泊二日で京都嵐山の大堰川沿いの山腹にある温泉旅館嵐峡館に泊まって来ました。櫻はとうに終わっていますが様々な緑のグラデーションが目を楽しませてくれ、山の気を充分、身体に浴びてきました。隠れ里のような佇まいで、もう一度来たくなるようなところですね。スタッフの接客もなかなか良い。食事だけが普通ですが、そんなに贅沢は言えません。紅葉シーズンに露天風呂はいいだろうなぁ、多分、櫻のシーズンでしょうが、女優の小雪がこの間お泊まりにこの上(二階)にお見えになりましたよ、って仲居さんが言っていました。舟で送迎なので、夕食を食べて町へ繰り出すこともなくそのまんま、早寝しました。
 翌朝は7:30に朝食をとりチェックアウトして大堰川を下って、天龍寺大河内山荘に行ってきましたが、大河内山荘の庭には一行、みんな感嘆のしどうしでした。丹下左膳大河内伝次郎が34歳〜64歳まで30年の歳月にわたり、この小倉山の南面約2万平方メートルの荒れ地に映画で稼いだ金の大半をつぎ込んで庭作りに打ち込んだのです。そんないのちをそそいだ作庭と言えば丸山健二の庭も格闘技そのものですが、庭は人を魅了するのでしょう。丹下左膳も庭と格闘したのかと、美し過ぎる作品そのものの庭に大河内伝次郎の生き様を観てみたいという気にさせます。
 しかし、膨大な出演作品をチェックすると、丹下左膳しか観ていないですね、この庭の素晴らしさに大河内伝次郎に興味が突然とわいたというわけです。寺院の庭と違って様々な興趣に富みます。実は今回初めて大河内山荘に入ったのです。こんなに借景庭園としては見事だと言うしかない作庭をなんでもっと若いうちに訪問しなかったのかと、後悔しています。嵐山に行ったら是非とも大河内山荘ですね。

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