新刊書店風古本屋・自由フォーラム事例研究(1)

 今日、気になるある古本屋をグーグル検索したら、『「百円本」のページ』から『雑誌の多い古本屋さん』というページにヒットしました。会社名は『自由フォーラム』です。
ランダムに貼り付けます。
(1)『東横線中目黒〜田園調布の古書店』
(2)『荻窪の古書店』
(3)激亀仙人さんによる『自由フォーラムグループ』の紹介メモ。 
 しかし、『自由フォーラム』の公式HRもないし、グループの一員がブログで情報発信している気配もない、そもそも、?自由フォーラムの代表丸山猛氏を始めとした社員たちは、業界の先頭を切っていち早くITを導入して、膨大な古本情報をアイテム毎にデーター保存したりして、グループ独自のソフトウェアを何年もかけて作成した意欲的な古本屋グループであったのです。
追記:2009/8/16(10年前なのにグループ独自のソフトを作成して古本の査定に端末で検索する。書誌情報のデータを保存して本の状態諸々を打ち込むとマニュアル化された買取価格が表示される。スゴイソフトでした。僕はこれが欲しくて、丸山さんにオネダリしたのですが、これだけは絶対ダメでした。)
 ユニークな店名に現れるように、遊び心もある古本屋でした。須賀敦子がよく出入りした古本屋でもあります。彼は新刊書店出身でもあり、ITにも関心が高く、ネット時代にあって、グループ全体として、web2.0のような動きをするのではないかと思っていたのですが、深く静かに潜行しているみたいですね。
 どうしているかな、って思っていたら、新文化の村上信明氏が書名記事で『新刊書店経験生かした古本ビジネス』という一面の特集記事のスクラップが出てきました。
 1994年12月1日の記事です。念のためネットの新文化アーカイブを見ると、2000年以前の記事はアップされていませんね、今、読んでみると、10年前なのに彼の斬新な経営戦略が今の時代より、まだ、先を行っている部分があることに驚きます。
 この村上さんの記事はブックオフの躍進に刺激を受けてか、最近、古本屋さんをやってみたいという新刊書店が増えたという問題提議なのですが、10年前と今と変わらないですね、そう言えば、今年の春、平安堂長野店で新刊と古本の併売ビジネスのことをエントリーしましたが、店長は今泉正光氏(追記:かってリブロ池袋店のカリスマ店長でもあった。)でしょう。偶然か、同じ文脈か、何十年前に丸山氏と今泉氏は同じ新刊書店で働いていました。
 この当時、もうすでに、ブックオフのFCに参加する新刊書店があったということですね。しかし、マスコミ、特に大新聞などは自分も火の粉がかかるのに、ノンシャラに新聞の再版維持制度はさておき、ブックオフの「価格破壊」ビジネスを持ち上げている。
 書店大学もブックオフの創業者坂本孝氏をセミナー講師として呼んでいる。
 しかし、よく考えると、本を売るプロであるべき本屋さんが、全くの素人である坂本さんに教えを請うというのはオカシな話です。村上さんは「ブックオフは従来の古本屋にない新しいタイプの古本屋」というマスコミの報道も正確ではないとして、『新しいタイプの古本屋』は、新刊書店経験者によって十五年前に始められているのである。(追記:もう20年前になる)ということで、丸山氏の自由フォーラムグループの古本屋を紹介しているのです。
 このエントリーの続きは明日又書きます。
参照:http://magnoria.at.webry.info/200606/article_81.html