ディープエコ/ロハス

風の旅人 (Vol.19(2006))風の旅人 (Vol.20(2006))SOTOKOTO (ソトコト) 2006年 05月号 [雑誌]
 内田樹さんのエントリー『与ひょうのロハス』はドッキとさせる。

少子化傾向とかジェノサイドというのはどこかに「人類なんかいなくなった方がましだ」という虚無的な欲望を伏流させていて、その点ではディープエコに通じている。しかし、そう言われてはわれわれ人間どもの立場というものがない。

 そんな虚無は僕の中にも否定しがたくある。人間にやさしく環境にやさしいというロハスのスローガンはアメリカが発信したという欺瞞は人間(資本主義)にやさしくであろう。そんな都合の良い胡散臭さがあるものの、アメリカ的なものに取り込められた「ぬるさ」から外に飛び出すディープな度胸もない、「ようこそ絶望の世界へ」、そこにしか「希望」がないとしても、ディープエコを回避して希望という装いをした幸せをチョイスする欺瞞の広告戦略がスタートするしか選択肢がないのだろう。この閉塞感の出口はどこにある…。
 『ソトコト』という雑誌があります。この雑誌はロハス系と編集者から内田さんは教わったのが、ロハスと関わるきっかけで、ゼミでもロハスについての発表がかさなり、このようなロハスについてエントリーしたわけです。
 実は僕も『ソトコト』を買ったことがあります。町内会で「ゴミ減量推進委員」として「今日から始めるスマートライフ」というキャッチコピーで、動いているのですが、
?Refuse無駄にごみとなるものは断る心がけ?Reduceごみが出ないようにする心がけ?Reuseできるだけ繰り返し使う心がけ?Recycle資源として再生利用する心がけ、という4Rの原則をスローガンとして掲げています。ロハスもスマートライフも同じベクトルでしょう。先日、環境ジャーナリスト中村正子の講演を研修で聴きましたが、レジ袋削減キャンペーンをはるもどかしさから一歩ジャンプしてレジ袋有料化にすれば大きな効果が期待出来るし、すればいいのに、財界は反対する。有料化の法律案は出来ているのです。まさに人間にやさしいは、資本主義にやさしいロハスなんでしょうね。
 ところで、購読者が僕が見渡すところ一部重なっている『風の旅人』は、そんな『ソトコト』の反面教師としてあるような雑誌ですね。『ソトコト』は一回しか買ったことがないけれど、こちらは創刊号から最新刊の20号まで、バッチリ揃えています。売れ行き部数の比較はおいておくとして、この二つの雑誌を読み比べると、色々なことがわかって面白い。勿論、僕は『風の旅人』を応援しているのですが、『ソトコト』ってカラフルで付録も贅沢で拘り商品情報も的を得ているし、とにかく安い!『風の旅人』の半額ぐらいでしょう。僕にとって『風の旅人』はディープエコに限りなく近い雑誌ですね。最近、こちらに『風の旅人・掲示板』がスタートして、素敵な店の紹介、展覧会、本・映画など、この雑誌に相応しい情報を気楽にアップ出来るようになりました。こんな風に雑誌の番外編としてネットでアップするのも面白い。
参照:http://d.hatena.ne.jp/eco1/20060618#p1ロハスエコロジー