誰かに伝えたい、そんな映画、本を見たい、読みたい
- 作者: キャサリン・ライアンハイド,Catherine Ryan Hyde,法村里絵
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/06
- メディア: 文庫
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それより、その前に見た映画『ヨコハマメリー』がまだ上映中ですね、この映画には「祈り」があった。僕にとってこの二作を比べたら何の躊躇もなく『ヨコハマメリー』 に軍配を上げる。僕だけではないはずだ。こちらは、金はないけれど、たっぷり時間をかけて生身のメリーさんを追跡した手触り感が堪らなかった。元次郎さんのシャンソンもよかった。見終わった時でも殆どの人が蹲ったままで席をなかなか立とうとしなかった。「ダビンチ・コード」はエンディングロールを背に立つ人が多かった。確かに予告編やネットアップされているコンテンツは綺麗で、刺激的で、どんな映画だと期待が大きく膨らみましたが、僕の琴線がどこか歪なんでしょうか、
そんな危惧を覚えて『PAY IT FORWARD』(角川文庫)を読んだら涙腺が緩んでしまった。あまりにもできすぎのストーリーなのに、素直にこの物語を信じたくなったのです。信じたいと思ったのです。というのは、ささやかだけど、僕なりに何かが出来そうな気が、ちょっぴりしたのです。僕のへそ曲がりのアイロニーが引っ込んでしまったのです。これは映画にもなっているのでしょう。映画は未見だけど、原作でこんなにも、僕の琴線をまっとうに揺さぶってくれたのだから、映画は観ない方がいいなぁ…。
映画も原作もいいって言うのは珍しい、どちらかを読んで見て、良ければ、それに浸った方が賢いでしょう。