サイン会の恐怖

 藤原新也さんが、今日もサイン会について書いている。藤原さんへの書き込みで『トイレの不安』を訴えた読者の方がいたみたい。僕は一瞬、ぎくっとしました。前立腺癌には『頻尿』がつきもので、夜は5,6回もトイレに行きます。昼間でも映画を観る時は本編が上映するぎりぎりで、トイレに行くようにしています。サイン会で100人以上並べば、一時間以上かかるかも知れません。新也さんのサインは丁寧ですからね、その読者の危惧は他人事ではありません。でも、その藤原さんの対応が微笑ましい。前例がないんだけれど、トイレ券を発行しようではないかと、考えている。
 僕も書店員の頃、サイン会をしましたが、寺山修司の時慌てましたね、当日、どうしても寺山さんが来られなくなったのです。翌日に変更しましたが、寺山さんの罰ゲーム?のサービスで、サイン会のあと、喫茶店で二時間近くミーティングをしたのです。高校生、浪人生、大学生、僕と色々なテーマで話しました。30年以上前の話です。何とその録音テープが編集ダビングしたものですが、出てきましたね。今ではいい思い出です。
 しかし、サイン会で一番の恐怖は誰もサインにやってこないというシーンです。