小さな声が再びきこえるように…
- 作者: 辺見庸
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2006/02/25
- メディア: 単行本
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藤原新也さんの『渋谷』についての記事が毎日新聞にアップされましたね、
有田さんはフリーランスのライターとして小さな声に拘ろうとする。それは、それに呼応する耳を鍛えることを要請する。そう言えば、数年前、ある友人が三木富雄の大きな耳の作品を娘さんが自分の耳の補聴器ならず拡声器のように手に持って撮した写真を送ってくれたが、その友人も「受容する耳」に拘ったのであろうか、三木富雄の耳は強烈に受信することで、発信する。
藤原新也さんは「見る」ことで、世界と向き合おうとする。「眼力」か、見る力は、世界を一切の既成概念を排除して肯定出来る。
しかし、武田徹日記孤児院ボランティア6/29の記事は僕らの世代から団塊の世代に対しての痛い批評です。
これを堀井は更にパラフレイズして「変わってきたものに、変わらないものの闇の深さがわかるものか」と言い換えている。変わってきたものとは団塊世代だ。68年の戦争を経由して社会を変えてきた自負に満ちあふれた世代。バブルを肥大させ、崩壊させ、そこから立ち直った世代。しかしバブル崩壊の傷が癒えて金融業界が最高益を記録している現在、好景気を受けて求人数は79万人もふえたが。正規雇用者は7万人しか増えていない。要するに派遣やパートで補って、効率化して更に高収益にし、自分たちは無理矢理右肩上がりで人生を終えようとしているのだ。バブルからたちなおって再び自分たちは安心して高給を取れるようになった。しかし若い世代は相変わらずバイトしかない生活を続けている。それが「変わらないもの」の闇の深さであり、団塊世代による若者殺しの実情である。
堀井とは武田さんがブックレビューした『若者殺しの時代』堀井憲一郎のことです。
辺見庸さんの『審問』も読まなくては…、den_en relaxさんのブログで背中を押される。
- 作者: 堀井憲一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/19
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