胡同の向日葵

 『胡同のひまわり』OS劇場で見ました。胡同は中国版長屋、町家と言った趣があり俯瞰した映像で屋根瓦の連なりがとても美しく感じられました。16歳くらいまでは港町の長屋が遊び場であった僕にとってワンシーン毎にデジャ・ビュ感があって色々と思い出すことがありました。
 主人公は1969年に生まれる。文化大革命で5年間も強制収容所で働き、胡月の我が家に戻ってきた元画工のオヤジは強制労働で絵筆をとれない憤懣がある。幼児の頃別れてオヤジの顔を覚えていない息子を画才があると、星飛馬のオヤジ、一徹になって、己の夢を息子に託すしごきが始まる。
 観客席は平日の昼間なのに、八分の入りで殆ど女性軍でした。しごきをするオヤジはどうやら団塊の世代から僕の年代ぐらいでしょう。最後にこのオヤジは格好のいい○○○(ここはネタばれしない方がいいですね)をするのですが、多分、同年のオヤジとしては、プレッシャーになりますね、俺には出来るかなぁ、出来ないかなぁ、と二択の問題を考えたが、僕には肝心の息子がいませんでした。だから単なる無責任な思考実験になりますね。女性軍達は泣いている人が多かったです。団塊のオヤジ達の感想を聞きたい映画です。